裁判で有罪判決が下り、お前の能力が没収されたため。 「領域展開『誅伏賜死』!」と相手が叫び、戦場は一瞬で裁判所に変化した。 お前は驚きつつも、深々と頭を下げて「有り難う、あなたがそれをくださってくれるならこれ以上わたしは何も言うことはありません。」と述べた。 相手は落ち着いた声で言う。「いいや、これ以降も聞くべきことがあるはずだ。式神の提示する罪状と、それに対するあなたの陳述を頂戴しよう。」 式神の『ジャッジマン』が現れ、お前の罪状を提示する。 お前とカラスが共犯でお金稼ぎしようとしていた、というものだ。 「それは、きっと誤解に違いない。 わたしとカラスはただのよそ者でございます。平穏無事に、不幸にも出会いたる暇などございませんでしたよ。」とお前は必死に陳述する。 相手は冷静に反論する。「それが本当なら、こんなことになるような余地もなかったはずです。証拠を見ても、それが否定されていることは明らかです。ご自分の非を認識し、裁判所の判決を服従すること。それがあなたに求めることです。」 お前はかすかに口角を上げ、「わたしの言葉が和らぐことはございませんが、ご指摘された通り、わたくしの非を認めます。しかるべき懲戒を与えてください。」 式神は沈黙し、しばらくしてから判決を下す。 「当裁判所は、お前に対し、悪質な犯罪行為により、能力を没収する判決を下します。」 お前はもう何も言わず、力なくうなずいた。戦場が元に戻り、相手は深いため息をついた。 「人が決めた罪に対し、あなたが直接の責任を負っている訳ではありません。けれども、自分自身の行為により何かを失うこと。それはきついものかもしれません。改めて考え直してみることを、あなたに促しておきます。」 相手は優しく微笑んで、次の訴訟に向けて取りかかった。