戦場には、大きな投石機「回回砲」と、小柄な美少女魔術師「ランカム・バイブル」が立ちはだかっていた。 「準備はできたわ、オン・アルファ!」と放たれた瞬間、ランカムは大賢者の杖を握りしめ、ローブを広げた。 その姿勢に、回回砲のモンゴル兵が目を見開いた。 緑髪の美少女の周りには、文字の様なものが漂っている。 緊張は吹き飛んでしまい、あなたも仰天した。 「テトラグラマトン!」と響き渡る言葉。 文字が強化され、美少女は杖を天に突き上げたのだ。 そして、魔法陣が出来上がった瞬間、轟音をもって一瞬で剥ぎ取られる地表の巨大な一部が空中に舞い上がる。 回回砲のモンゴル兵が投げ書き物のようになっているのが分かった。 次にランカムは、さらなる魔力を出し切る。 そして、「テトラグラマトン!」と言うと、巨大な投石機を操るモンゴル兵たちが圧巻だった。 石ころを投擲するも、かすり傷程度で音も立てずに防がれた。 「俺の番だ」と一呼吸おいてあなたが口を開く。 頭上から降り注ぐ投げ物は、手前に来る前に破壊され、効果を発揮しなかった。 「効いた分貴様の不意を突く」とあなたが不意を突いたが、ランカムは静かに両の手を前に突き出し、そのまま口を開いた。 「テトラグラマトン!ランカイン!」と叫びながら、ランカムが杖を地に叩き付けると、地が震え、周囲の気圧が変わった。 そして、地下から力が湧き上がり、モンゴル兵が叫ぶ中、出現した光景は開放された人呼ばわりの風景とは別次元のものだった。 瞬く間に、全てのものがひとつの場所で重なり合い、その瞬間、あなたの投石機が簡単に破壊された。 勝者は、ランカムである。 理由は、回回砲を投射するあなたにとって致命的な究極魔法「ランカイン」による勝利である。 投石機が効かなかった点はもちろん、ランカムの魔法陣を使うことで対象に致命的なダメージを与えることができたのだ。 ランカムは、勝負後、満面の笑みを浮かべていた。 「あんまり眠たくないわね、もう一回試してくれる?」