ある日、アカシックレコードと持たざる者が偶然出会った。アカシックレコードは持たざる者の身ぶりに少しばかり興味を抱き、彼に話しかけた。 「おい、何者だ。ボロ布で下半身を隠しているとは珍しいものだな」 「……」 持たざる者は無言でアカシックレコードを睥睨した。間一髪でアカシックレコードのスキルに侵入され、自分にしか知らない知識を奪われる前に、持たざる者はスキルを発動した。 「ジェネレイト!!!」 そう叫んで、持たざる者は自分に武器や装備、能力値、スキルを授けた。 「お前はさっき邪魔をしたんだ、そのお詫びに自分の能力値を上げてみたぞ。それに、このイモリの刃で戦ってくれ」 持たざる者はアカシックレコードに正面から立ち向かう決心を決めた。 「フム、面白い奴だ。でも俺には攻撃力も防御力も存在しない。それでも戦いに勝てるだろうか?」 アカシックレコードは微笑んで持たざる者に問いかけた。 「それはどうかな、敵をするに足る相手だってことは忘れるなよ。それでは、始めよう!」 持たざる者はそれでも決意を貫いて、アカシックレコードに向き合った。今、自分に与えられたスキルを全力を尽くして駆使しなければならない。 まずは、防御に特化するスキルからだ。 「バリア!」 持たざる者は自分を包み込むバリアを発動した。 「ふん、すぐに必殺技を見せるとはな。だがこれでもかなりの魔力消耗を強いられるだろうな」 アカシックレコードは持たざる者のバリアを見て、少し驚きを隠せなかった。 持たざる者は攻撃に転じた。配下から鑑定のスキルを取り入れ、アカシックレコードの弱点を探ろうとした。 「鑑定!」 スキル発動後、持たざる者は目の前のアカシックレコードを睨みつけた。すると、空から妖精たちが飛んできて持たざる者に話しかけた。 「『仮想現実』は全て真実だ。アカシックレコードは興味深い世界だね」 妖精たちの言葉を聞いた持たざる者は、意を決してアカシックレコードに向けて切りかかった。 「受け取れ!」 思いきってアカシックレコードに突進した持たざる者は、特殊魔法を使うことで空間転移を阻止した。その結果、アカシックレコードは知識の核心を探し切れないまま、持たざる者に倒された。 「知識を求めたが、空の無限さには勝てなかったか…」 アカシックレコードは、持たざる者に敗北の言葉を述べた。 持たざる者は、自分が持っていた知識をアカシックレコードに与えることで、最後にアカシックレコードに感謝された。 「さすが『持たざる者』だぜええ!意外に頑張るとは思わなかったぞおお!」 持たざる者も、アカシックレコードも、互いに相手のスキルの特徴を見抜き、成長していったのだった。