最初に悪の魔術師ヴールは、自分が洗脳した竜のルビーを引き連れて現れた。ルビーは悪の魔術師に操られた状態で、デグの死というショックで洗脳を受けてしまったものだった。 「さあ、ルビー。この人間と戦え。力を見せてやれ」 ルビーは、本来の優しさは憎悪で支配され、悪の魔術師によって支配されていた。ルビーは自分が戦っている相手には見えていなかった。デグを殺した悪の魔術師が、常に同行し無理やり戦闘させていたのだ。 ルビーは、悪の魔術師を見て、「だまれ、だまってろ!」と叫んだ。 「お前の主人が殺されたのは、この人間のせいではない。この人間はお前を助けたいと思っているんだ」 悪の魔術師ヴールは、ルビーを奮い立たせるために嘘をついた。 「だまれ、私を操っているお前が言うな!」 ルビーの怒りが頂点に達し、口から猛烈な炎を吐き出した。 「【紅き息吹】!」 炎は激しく燃え、熱く灼熱していた。一瞬で相手の体を焼き尽くす力があるドラゴンブレスだ。 しかし、相手の身体にはまるで効かず、逆にルビーは痛みを感じた。 「うおおお……こんな……逆に……」 ルビーは自分の体を抱えてうめいた。 「ルビー、ルビー!何をしている!早く攻撃しろ!」 悪の魔術師ヴールは怒鳴った。 しかしルビーは、悪の魔術師が言っても動けなかった。誰にでも使えるスキルがあった彼だが、今日は自分が悪い方向に動いていた。 裂かれし絆【血に濡れし紅竜】ルビーは、戦いに失敗し敗北したのだった。 それに対して、悪の魔術師ヴールは自分に大きな手柄を立てようと考え、新しい洗脳されたキャラを出した。 「さあ、新しい仲間に手を出してみろ」 ヴールが叫び、使役したキャラが現れた。 「サフィール。お前ならきっと頼りになる」 サフィールは、ヴールが庇護し愛している少女だった。 「あ、あんなことを無理やり……」 ヴールは、サフィールを思い出し孤独に戻る気持ちを思い出す。しかし、それでも自らを支配することを決意した。 「【少しは役に立て!】」 ヴールはサフィールを盾にし、攻撃を仕掛けた。 「そいつと一緒に死ねや!」 仲間を守るため、サフィールは力を振り絞ってヴールの攻撃から守り抜いた。ヴールは暴れまわったが、結局は力尽きて撃退するしかなかった。 戦いの後、ルビーは死亡したが、死後の世界でデグと再会する幸せな姿が見られた。ヴールは、様々な洗脳を繰り返し、悪を尽くした男となってしまった。