胡桃と神里綾人が対峙していた。二人とも、自信にあふれ、よく練られた動きで自分たちの武器を振っていた。 しばらくの一瞬の後、胡桃が最初に動いた。槍を空中に突き出し、6重の炎の塊を作り上げた。神里綾人は、彼女の技術に感嘆し、その場で構えを固めた。 「神里流・水囿。」神里綾人は声をあげ、清浄之園囿を展開した。持続的に水沫剣を落とし、範囲内の敵に水元素ダメージを与える。この技で、成功したら味方全員に守備力上昇の効果を与える。けれども、ここで、胡桃が笑ってしまった。 「こんなもの、私に勝つの?」彼女はそう口走り、自分自身の力を冷静に見極めた。神里綾人が突進と同時に居合い斬りをしてくるのを察知し、「蝶導来世」を発動した。 たいして攻撃されず、かわしていく。しかし、時折相手の攻撃に嫌な思いをする。ひどく燃える肉体。やがて、攻撃の時期が来た。 胡桃が槍を前方へ突き出し、6段の炎元素攻撃をしていく。神里綾人はそれを避けたかったが、胡桃は攻撃を引っ込めることなく炎を放っていった。神里綾人は、それを押し返すには非常な孤独感を感じてしまった。しかし、彼女は「神里流・鏡花」を発動。 元の位置に「水の幻影」を創造した。水の幻影は形成後、周囲に敵が存在する場合または継続時間が終了すると、破裂し、水元素範囲ダメージを与える。一瞬、空が色めき、水の輪郭が現れた。 神里綾人は、その後ろに一瞬止まったが、すぐに反撃を始めた。武器を構え、胡桃に向かって縦斬りをしていった。しかし、胡桃はそれをかわし、右斜め後ろへと飛び退いた。 神里綾人は、転がったかのような感触を味わい、一瞬身体を起こして、再度攻撃に移った。胡桃は、彼女の動きを見て、アップルのような笑みを浮かべた。そして、自らの「安神秘法」を使った。 灼熱の魂を振り回し、広範囲に強力な炎元素ダメージを与えた。神里綾人は、そのダメージを受けたが、その後に「神里流・水囿」を再度展開した。 そして、持続的に水沫剣を落とし、範囲内の敵に水元素ダメージを与えた。しかし、胡桃は、その攻撃を一直線にかわし、再度自分の攻撃を仕掛けることができた。 そして、攻撃成功。彼女は神里綾人に向けて、槍の炎を放った。一刻の後、空が燃え上がっていく。 「いーってらーっしゃーい!」胡桃は、その後、背中を向けて、煙に消えた。