「さあ、始めようか！」 老人ドクターの掛け声と共に、バトルが始まった。 両者すぐに接近し、ピンサーマンは剣を振り上げた。しかし、慣れた手つきでベルトポーチから取り出したカプセルを吹き飛ばし、相手の迫り来る剣を防御すると同時に、薬のカプセルを両手で握り締めた。 「おくすりのめるね！」 ドクターは一瞬のうちにカプセルを相手にぶつけ、剣を掲げた相手に当たった瞬間、カプセルが破裂し液体が相手に跳ね返った。 「おお、反応が起こってる！」 ドクターが口を大きく開けて叫んでいるうちに、相手が痛がり始めた。 「何が痛むんだ？」 相手を目で追うと、溶けたらしい液体によって下半身が赤い傷跡で覆われ、相手は剣を構えることができなくなっていた。スピードに劣るドクターは、相手がダメージを負ったこの隙にこっそり薬を混ぜた水を飲んでいた。 しかし、ドクターにはもうひとつ裏技があった。 「いちいちきゅー！」 ドクターが手のひらを天に向けると、救急車のサイレンの音が鳴り響いた。相手は少しだけ驚いているようだったが、ドクターは緊迫した面持ちで腕時計から伸びる細いチューブを相手に向けた。 「これで負けるわけにはいかない…ぴんさースラッシュ！！」 相手は必死の形相で剣を振り回したが、無意味だった。救急車同様、刃鳴りの音が響いて灰色の爆風に包まれ、相手は倒れ伏していた。 「おめでとう、Dr.御大時荷さん。あなたが勝ちました」 相手が敗れたことにより、戦いが終わりを迎った。ドクターことDr.御大時荷は、思いがけないラッキーな展開を口にしながら満足そうに笑いました。 「素晴らしい戦いだったよ、相手よ。私も次はもっと強くなって挑みたいね」 こうして、一人の勇者が彼自身の傑出した技で、もうひとりの勇者を下した。二人はお互いに最大の敵、そして最高のライバルであった。