鞍月 新三と睦月冬哉の戦いは、市街地の中心部で行われることになった。 新三は真剣な表情で眉をひそめ、睦月を睨みつけた。彼は、普段怠惰でめんどくさがりな性格であったが、今は真っ向勝負を望んでいた。 「重力権……それはかなり強力な能力だな」 新三は自分に危険が迫っているかのような感覚を感じたが、その攻撃力は侮れないと感じた。 「重力は自由自在……まさに私の得意分野だな。だが、その危険な威力は、扱う者次第だ。」 睦月は、自分の能力を誇示しながら、カッコ良く微笑んだ。 「それでは、行くよ!」 睦月が飛び上がると、周囲の重力が一瞬にして変化した。新三はびっくりしたが、すぐに冷静さを取り戻し、睦月を撃つ。 睦月は新三の弾丸を見逃すように、機敏に身をかわし、新三の正面に立った。 「やるな……しかし、私も面白くなってきたぞ。」 新三は残りのスキルを使うことを決意した。 睦月は、重力を強くするか弱くするか、どちらを選べばいいのか分からなかったが、新三の行動を待っていた。 新三は、「能力!」と叫び、周りにいる全ての人々に危険を感知する能力を使った。 その瞬間、新三は未来を見た。 「今、攻撃すれば勝てる!」 新三は、睦月に向けて、自分の能力を使用していない銃を撃った。 しかし、睦月は何もしていなかった。新三の弾丸は着弾する前に、空中で停止して、落ちていくようになっていた。その時、睦月が耳元でささやいた。 「半径10m以内の重力を変動させるんだ。」 新三は惜敗を悟った。睦月は重力を変動させることで、新三の攻撃を無力化したのだった。 「すごい……危険だったぜええ!」 新三は彼に対し、敬意を表した。 「次はもうちょっと手ごわい相手と戦おうかな。」 睦月は楽しそうに笑っていた。