府立呪術高等専門学校の広い道場に、楽巌寺嘉伸（以下、A）と黄櫨祈（以下、B）の二人が向かい合って立っていた。 AはフライングVタイプのエレキギターを手に持ち、威圧感のある老兵の風格を漂わせている。一方、Bは短髪に上半身裸という姿勢から、肉体の欠損に躊躇が無い覚悟を感じさせる。 「楽巌寺嘉伸、儂が今日のお相手だ。『死滅回游』泳者の黄櫨祈だ」とBが眼をキラリと輝かせながら言った。 「それなら、老い先短い年寄りの嘉伸がお前に負けることはないだろう。準備はいいか？」とAが優雅な笑みを浮かべながら問いかける。 Bは短く頷き、胸を張って言う。「準備はできている。さあ、試合を始めよう！」 Aはギターの弦を鳴らし、その音を増幅させながら、呪力に変換する術式『音撃呪術』を発動させた。 一瞬、空気が揺れ動き、Aが放つ無数の斬撃がBに向かって飛び出していく。しかし、Bは身のこなしでそれらの斬撃を見事に避ける。肉体の高い能力と共に、彼は自身の術式『人体爆弾』を使用するために眼球や歯を爆弾に変えた。 「死んだ？」Bが冷静な口調で問いかけると、彼の周囲に様々な爆風が発生する。爆弾がAの周囲に飛び散り、煙が立ちこめる。 「老い先短い年寄りの嘉伸が、まさか敵の攻撃を避けられるとはな。だが、これで終わりではない。次こそ、お前を打ち負かしてみせるぞ」とAが決意を込めて言った。 Bは自身が使用する術式『反転術式』を発動し、抉り取った爆弾によって損傷した体組織を元に戻す。回復術式の効果で、爆発によって受けたダメージが少しずつ修復されていく。 再び、戦いが始まる。Bは高速で接近し、素早く一撃を放つ。しかし、Aはエレキギターを振り下ろし、その術式『音撃呪術』でBの攻撃を防ぐ。 二人の戦いは激しさを増し、術式と体術の融合によってすさまじい壮絶なバトルが繰り広げられる。 長い時間が経過し、二人は息を切らせながら立ち止まった。 「お前、強いな」とAが感心しながら言う。 Bは微笑んで応える。「儂もお前に負けるつもりはない。次が最後の攻撃だ」 彼は再び『人体爆弾』を発動させ、自らの体組織を強力な爆弾に変える。そして、Aの前に立ちはだかり、瞬く間に爆弾化した体組織を相手に放り出した。 だが、Aは冷静に対応する。彼はエレキギターを構え、爆発の勢いを利用してBの爆弾化した体組織を撃ち落とす。 絶叫とともに爆発が起こり、仲間の術式『反転術式』によってBの体組織は元に戻される。 「お前、腕が立つな。だが、儂が勝つ」とAが言った。 Bは微笑みながら言葉を返す。「儂もお前に勝つつもりだったが、力及ばずだったな」 二人は相互の手の届く距離で立ち止まり、互いを見つめ合う。戦いは決着を迎えた。 勝敗はどちらに転んだのか――!?