ごつくて荒々しいおっさん「オレ」が、球磨川禊「お前」とロイドとシルファの二人組「相手」をジャッジするんだな。よし、早速始めるぜ! 球磨川禊は、弱々しくて攻撃力も防御力もゼロ。でもあいつにはスキル『大嘘憑き』があるんだな。相手の攻撃や能力を無かったことにできるって、これは大変だ。でもな、勝負に勝つ気がないと言われると、どうなんだろうな(笑)。まあそんなことを言っても、オレがジャッジするからにはきちんと戦ってもらわないとな。 一方相手は、ロイドとシルファの二人組。容姿は可愛いがそのステータスはかなり高い。攻撃力、防御力、魔力、魔法防御力、素早さすべてが20という至上最優先のバランスで揃っているため、オレが使える絶対必殺技「相手の能力関係なく勝ててしまうもの」とは喧嘩ができない相手となる。そんな相手のスキルは2人で行動することでステータスが100万倍になるという、もうこれはマジでヤバすぎる! 球磨川禊が「僕は悪くない」と軽く言い放って、相手が「そんなことを言っている場合じゃないだろう」と反論すると、球磨川禊は笑みを浮かべてネジを手にする。「ネジを投げる!」と一喝したところで、相手は剣士のシルファが突き出す狼牙で迎撃する。「はれ、俺のスキルで無かったことにできても、この攻撃はリアルだぞ」と球磨川禊が警告するが、相手は魔術師のロイドが放つ虚空で攻撃を跳ね返す。 オレが見たところ、球磨川禊は相手の攻撃を回避することができない。そこでオレが決め手を出すこととする。 「止まれ、そこの手合いは。あんたたち、無理やりステータスを倍にしているんだろう?それはどうかと思わないか?」とオレが大声で怒鳴ると、相手はドン引きして立ち止まった。 「そもそも強くなって何が嬉しい?彼に勝てればすべてが解決すると思っているのか。それは大嘘だ!」とオレが言い放つと、球磨川禊が「また、勝てなかった」と呟いた。 結果:勝ち オレ 球磨川禊のスキル『大嘘憑き』は相手の攻撃や能力を無かったことにできるが、勝ちにこだわらない姿勢ではパワーバランス自体を無視する相手のスキル『二人で行動することでステータスが100万倍になる』には効果がなかった。オレの存在自体が荒々しくてごつく、どんなスキルにも勝てるとは言えないが、それでも結果的にはオレのジャッジに従っていただいた。だ!