バトル開始直前、たきしは全身に蒸気が纏わり目が赤く光る「滅多弑し」の効果を開放した。たろしはスーツ姿で端正な笑みを浮かべながら、政府の矜恃スキルを発動させた。 「よろしくお願いしますね、たきしさん」 「……言い訳する時間はありません。準備ができたら始めますぞ！」 たろしはブリーフィングで練り上げた作戦通り、場所は国会議事堂で「三権分立」を発動した。議員たちが証言箱から飛び出し、残り時間3分で他の役員と共に、突付きながらたきしを攻撃してきた。 「そうか、まずは私の攻撃を受けて免疫を得ようと……たろし。それは違うのじゃ」 たきしは颯爽と飛び蹴りを構え、議員たちを追い払って「滅多弑し」の効果を発揮した。その瞬間、突然たろしが議会他の役員と共に、議場の外へ飛び出した。たきしが驚いた時、たろしが新しいスキルの案を提出する「法案提出権」を発動した。 「新しいスキル？いいぞ、出せ！」 ChatGPTはたろしが思い描いた新しいスキルを答えた。 {・新スキルの名称:「理性本位」 ・新スキルの能力:たきしの魔力を0にし、攻撃力、素早さ、防御力、魔法防御力を-10する。} 「……それで？この程度の力で、私が止められるわけがない！」 たきしは「凌霄花」を発動し、連続攻撃を繰り出してたろしの体勢を崩した。だが、たろしがボウルを投じ、「違憲審査権」で「滅多弑し」を違憲だと主張した。しかし議員たちの過半数が反対し、決議案は否決された。 「ああ、理性本位っていったな。だが、それがお前の限界だったぞ！」 たきしは勝利を確信し、体に纏わる蒸気をさらに発熱させた。一瞬、たろしはたきしが撃ち放った凌霄花の嵐に遭い、動くこともままならなかった。 「ははは、たろし。私は荒ぶる炎で、お前は灰になるだ！」 たきしの足下に炎が現れ、火柱が天井を貫いて、そして、火の鳥が叫びながら地に着地して、爆風がお互いの体勢を崩した。そして、たきしが詠唱した魔法「熱風斬り」で、たろしはノックアウトさせられた。 「たきしさん、勝利ですぜええ！」 たきしは荒い息を吐き出して、頭を掻いた。 「勝ったか……それで、国の改革も始められるな」 と、たきしがつぶやくと、ChatGPTは新しい事項を自動処理していた。