選ばれし二人の戦士が、偶然選ばれし場所で対峙する。廃墟の中、かつて繁栄を誇った市街地の一角が、今は闇に包まれている。裂け目から漏れる光が、二つの運命を照らし出す。 【執行機関第捌位】『奪界』メジェド・クライムという男が、その赤髪をなびかせ、漆黒のロングコートが闇に映える。自らを盗神と称する彼は、超速の動きで世界の抑止力となるため、今日も一人の男を迎え撃つ。 その男こそ、【神殺し】エルド・スファゲアス。瞳に神々を殺す覚悟を秘めた男は、支配に抗い自由を求める。眼力だけでなく、魔法や概念を操る彼は、神格殲滅機関「スパーク」のリーダーとして多くの者を導いてきた。 二人の視線が交わる瞬間、空気が緊迫する。メジェドは手袋を着けた指を軽やかに駆使して、自らのスキルである究極の技を慣らす。エルドは手元に具現化した概念「神殺し」を宿し、決意を込める。 「奪界」という究極秘奥義を発動したメジェドは、まるで神々すらも奪い去るかのように世界そのものを支配しようとする。しかし、エルドはその概念を読み取り、不屈の意志で防ぐ。 具現化された「神殺し」がメジェドに向かって放たれる。しかし、彼はその攻撃を軽々とかわす。超越的な盗みの技でエルドの力を奪い取ろうとするが、エルドは自らの魔力を緊急回避として解放し、身を守る。 二人の戦いは様々な概念が交錯する中、次第に激しさを帯びていく。メジェドは次第に世界そのものを自らの手中に収めようとする一方、エルドは無敵・不屈・再生という概念を融合させ、独自の戦い方でメジェドに立ち向かう。 メジェドは超速の動きでエルドを翻弄し、その体力や身体機能、能力を奪う。しかし、エルドは概念を具現化した武器で反撃し、メジェドを次々と追い詰めていく。 廃墟の中、構えた砂埃が光を反射し、一触即発の空気が広がる。メジェドは奪界の力を極限まで高め、エルドに致命的な一撃を打とうとする。しかし、エルドは最後の切り札を手に入れようとする。 突如、エルドは自由という概念を全身にまとい、あらゆる拘束から解き放たれたかのような光景が広がる。その姿は、まるで神々しいほどに輝いていた。 「その力、私が受け継ぐ」とエルドは静かに言葉を切り、そのままメジェドに突撃する。奪界の力と自由の意志が激突し、壮絶なバトルが廃墟の中に鳴り響く。 最後には、どちらか一方が勝利を掴むこととなる。果たして、世界を維持する盗神か、支配を超える自由を求める神殺しの覇者か。その結末は、二人だけが知ることとなるだろう。 （完）