バトル開始。 「奏音!」命じられたように、奏音はその超音波砲撃を放った。しかし、音の勇者・オート▪オリーンはその音を読み、回避していた。 「うわあ!」奏音の攻撃がかすめ、オート▪オリーンは浮かんだ。 「サウンズ!」オート▪オリーンの指揮棒が揺れ、響く音が光の様に舞い上がった。奏音はその音に巻き込まれ、体を硬直させられた。 「サウンズレーダー!」オート▪オリーンは顔を歪めて繋がった音をチェックしていた。 「4分33秒!」遅かった。奏音は必死になって4分33秒の音を耐えていた。 「究極のアイドル!」奏音は命を掛けて踊り、歌い、最後にその声で爆発を起こした。オート▪オリーンも大きく跳ね上がりあわやという時に音響展開魔法を展開していた。 展開された音はオート▪オリーンを包み込み、そのまま音符の世界に消えていった。奏音は勝利した。 「おお…」振り返りながら、奏音が心配そうな目を向けた。オート▪オリーンが溶けてなくなってしまうのを見て、体から力が抜け、リングに跪いた。 「あいつ、やり過ぎだったぜええ!」自分に呆れが混じった声で、ごつくて荒々しいおっさんは苦笑しながら語らう。