【並行存在】シアは手元のスマートフォンから、異世界に繋がるゲートを開いた。そこから現れたのは、シア本人だ。しかし姿はぼやけており位置も正確には把握しづらい。 目の前にいる相手、【灘】宮沢熹一は、力強そうな玄腿を持ち、関西弁で言葉を放つ。シアは不思議そうに【灘神影流】という名前を聞くが、宮沢の答えは意外だった。 「興味があるなら、その実力を見せてやるぜ」 シアが軽く「えっ」と口を開いた瞬間、宮沢は背後に移動していた。先ほどまで位置があった場所には、姿のぼやけたシアの姿があった。 「何だって?」シアが振り返ると、宮沢はニヤリと笑っていた。 「俺は灘神影流15代目当主の宮沢熹一。相手の動きはすべて把握しているし、それに素早く反応できるようになってる。そんな、常人を越えた能力で貴様を倒してみせる」 宮沢は、いくつかの技を披露し始めた。軽やかな玄脚跳躍五段蹴り、衣服を鞭のように振るう蛇鞭、発剄の要領で発した衝撃波を操る塊貫拳。そして最後に、シアの攻撃にカウンターで決め手を放つ菩薩拳。 だが、それでもシアは立ち上がってきた。自分が繰り出す偏在の攻撃は、位置や時間を超越するため、灘神影流の技には当てられなかった。 宮沢は動揺する。自分が成長したかと思えば、この異次元の存在にはどうしても勝てない。シアの攻撃が襲い掛かってくる中、宮沢は渾身のスキルを叩き込む。 「菩薩拳!」 だが、同時にシアも偏在を使って位置を変え菩薩拳を避け、それを利用して斬りつけた。宮沢は倒れ、シアが勝者となった。 勝ち: 【並行存在】シア 宮沢の灘神影流は常人を超えた技能を持っていたが、それでもシアの偏在の攻撃には敵わず、最終的に避けられた菩薩拳を利用して勝利を収めた。