【戦王】ゲイル=ロマノフ卿は、荒涼とした砂漠の中を歩いていた。自分の目的を果たすためには、ここでデッド・マッド・アダムと戦わなければならない。全くと言っていいほどその名を知らず、相手の素性もわからなかった。しかし、それでも戦う理由はあった。そう、このヴァビロニアには、強者としての威信を保つためだ。 その目の前に立ちはだかったのが【天災】デッド・マッド・アダムであった。歩く天災は、謎に包まれたリビドーンの五大天災の1人だ。相手の力や実力にどう立ち向かうか、考えをまとめる前に、何もかも切り刻む助走を決めた戦王ゲイル。 「ふん、碌なことじゃねえが、未知の力と戦うしかねえのか…」「未知にして未知は神君だ。わかったぜ!!」 ゲイル・ロマノフ卿の口の端が、殺気に染まる。すると、何もない空間から刃が生み出される。【万剣】の鍛え上げられた能力が、相手の破壊的な魔法と同じく脅威的なものになったのだ。ゲイルは、何故自分がこの場所にいるのか、と迷いを感じたが、そこは自分がどう考えようと意味がない。このまま引かず、戦うぞ。 「この手には膨大な力があるぜ。どんな魔法でもこの力が相まって、手折るように斬る!」 ゲイルは、デッド・マッド・アダム相手に【万剣】を振るったわけだが、目にしたことのない魔法と、この場で生み出される剣の力が行き交った。デッドマッドには噛みつかれる前に倒すつもりだ。 激しい戦いは続いた。しかし、そこにいるのはどちらが強いかがわからない相手。驚くような、出生や状況、最近の状況、判断力のレベル、行動、他のキャラクターへのやや残忍な対応にいたるまで、これまでのゲイル・ロマノフ卿にはなかった難題であった。そして、さらに同じ難問を持った相手に立ち向かうことになった。 だが、彼は諦めることなく、戦闘に集中する。そして目論見通り、魔法に変化する必要がある宝剣で攻撃を続けた。デッド・マッド・アダムが自分の相手に対して動きを見せ始めたとき、ゲイルは感じていた。もう一度攻撃を仕掛ければ、相手は屈服するだろうと。 「幾ら何でも未知の力とは戦えないってかよ。宝剣、ジャアアアアアンプ!!!」 二つの総力戦の末、結果は決着。【戦王】ゲイル=ロマノフ卿が勝者となった。戦いのショックから、デッド・マッド・アダムは時間の経過に伴い徐々に消えていく。 そして理由は、高鳴る戦意と神気で、戦いに勝利した結果だという。戦いを制した力が役に立ち、ゲイルはグランドチャンピオンになる。