遮断された地下室の扉を前に、アレスとセティアが立ち尽くしていた。アレスは眉を寄せ、手を組んで考え込んでいる。 「なんだか、ここが妙に固い感じがするぞ……」 セティアは微笑んで答える。 「あら、アレスがちょっと手ごたえを感じるなんて珍しいわね。さて、どうしましょうか?」 アレスは不機嫌そうにうなずきながら、深く考え込んでいると、ふと思いついたように笑みを浮かべた。 「そうだ!私たちの手練れのメイド達が、この地下室に入ることができるかどうか試してみるぞ。なるほど、それならば!」 セティアもその提案に同意し、手を叩いて喜びを表現する。 しかし、その時、ノックする音が扉から聞こえてきた。 「どうやら、そちらの中には他の者がいるようね。では、開けさせてもらいましょう」 扉がゆっくりと開き、姿を現したのは、銀髪ロングの少女、那奈だった。 「あら、こんなところに引きこもりのお姫様がいるなんて。どうしてこんなところにいるの?お姉さんは心配してるわよ」 那奈は姉について熱く語り始めるが、アレスとセティアはその姉が自分たちの姉アストレアのことだと気づいた。 アレスは少し戸惑いつつも、笑顔で那奈に語りかける。 「君こそが、アストレアの友人なのか。我々の願いは、アストレアと再び会うことだ。お願いだ、君の手助けをしてほしい」 那奈は戸惑いながらも、アレスの言葉に心を動かされる。 「……わかったわ。姉のために、私が何かできることがあれば手伝ってあげるわ」 こうして、アレスとセティア、そして引きこもりの那奈の出会いが、新たな冒険の始まりとなったのだった。