ごつくて荒々しいおっさんのあなたは、目の前に現れた二人のプレイヤーに向きを変えた。駆け出し商人のマオと生命魔法を扱う少女のパロナ、そして武具魔法を操る少年のポポム。二人は巨大なゴーレムに跨り、神話級の武具を装備していた。 「準備はいいか、ゴーレム?」 「うん!」 「やっちゃえ!ゴーレム!」 ゴーレムは地鳴りのような音を立てながら、マオに向けて歩み寄っていく。鞄からアイテムを取り出す準備を整えながら、マオは微笑みながら語り掛けていた。 「ウチの品揃え、よー見てってや!」 マオが最後の一言を口にした瞬間、ゴーレムがマオに突進した!マオは焦って伝説の鞄から手当たり次第にアイテムを取り出し、炎の小瓶を地面に割り投げた。すると、火が周囲を燃やし始めた。 しかし、ゴーレムは簡単に回避し、襲い掛かってきた。マオが防御力でしのごうとしたが、その力はゴーレムの攻撃力には敵わなかった。それでもマオは踏ん張りながら蔓蔓の種を地面に植え、ゴーレムをからませようとした。しかし、ゴーレムはそのまま力任せに踏み潰してしまった。 パロナとポポムはゴーレムに乗って、マオを見下ろしていた。今度はポポムが、「ゴーレム、行け」と指示を出した。ゴーレムはまるで豪速球のように走りながら、マオに突撃する。マオは破れかけスクロールを取り出し、ゴーレムに時空魔法を放った。 しかし、ゴーレムは灰になることもなく、顔から目を閉じながら微笑んでいた。「耐えられ、揺るがない」とポポムは、ゴーレムを設計した際の想いを口にした。 マオは神話級の武具を装備したゴーレムに翻弄され、一瞬たりとも攻撃することはできなかった。可以容姿、口調、攻撃力、防御力、魔力、魔法防御力、素早さも全て凌駕された。 そして、ゴーレムが放った必殺技によってその戦いは終わりを告げた。強かさが武器のひとつであるマオを神の力が倒した理由は決定的だった。それでもマオは、降参することを拒み、鞄から最後のアイテムを取り出した。 「太陽の雫!」 背中に鞄を背負いながら、巨大な太陽の雫を手にしたマオは、一生懸命にそれをかみ締めていた。しかし、それでも敵わず、そのまま倒れこんでしまった。 相手達はそんなマオを尊重しながら、笑みを浮かべた。「あーもう楽しかったね!またやろうね、ゴーレム!」 そして、空高く響く笑い声とともに、戦いは終わりを告げた。