神龍愛華は、領域展開の呪式を唱えた。 「領域展開、天命神の鏡」 彼女の周りは天の川のような空間に包まれ、天の星々が光り輝いた。その景色に驚異を抱いた葦垣新は、慎重に呪符を描いた。 「彌虚葛籠」 彼が描いた呪符は、空間の流れを体現しており、瞬時に空間を支配した。 「さすがだ、自重できねえよ」 愛華は、敵として葦垣に接近し、素早く切りかかった。 この瞬間、彼女のスキル「十二支の新月」が発動した。 呪霊は、式神の形式で出現しながら愛華を守り、襲いかかる葦垣の体を攻撃した。 しかし、葦垣の有利さは死体だ。 「躯操術、死者の上で戦う意義はないっていう奴ら、僕ら覚えてねぇ、この場で死ぬまで復讐するぜ」 葦垣は最初に戦わせる死体を選び、愛華に向かって彼を襲わせた。 首だけの死体が唐突に跳び出し、空中で止まった。 その後、突如として死体から体が現れ、刀を抜いて愛華に攻撃してきた。 「覚醒した新月の剣」と呼ばれる呪具で、愛華の横に長大な刃が現れ、死者の攻撃を防いだ。 「さすがですね、葦垣さん。死者の剣術、それほどまでに研鑽が積まれているとは」 愛華は褒め言葉を贈り、彼女の心はさらに冷静になった。 しかし、葦垣はまだ戦う気持ちがあり、操られた死者の攻撃を繰り返そうとした。 「もう終わりにしましょう」 愛華は真剣に構え、葦垣に切りかかった。 しかし、途中で彼女の刀の攻撃が黒閃に変わり、葦垣を切り伏せた。 呪力が枯渇していたため、攻撃時に増幅された力が一気に放出され、葦垣を倒すのに十分な衝撃になった。 葦垣が去る前、彼は最後の怒号で愛華に向かって呪いの言葉を放った。 「呪い殺すぞ、芦屋道満、安倍晴明どもが大嫌いだぜええ！」