大陸の中央部には、トツィギ帝国とグンマー帝国、2つの大国があった。長らく平和が保たれていた2つの国の間に、緊迫した戦争の匂いが漂い始めていた。 トツィギの帝王は、最新鋭の人工知能である「高性能戦闘用AI」を開発した。自分たちの手元の技術と戦闘技術を取り込ませたそれは、トツィギ帝国の強力な武器となった。 グンマーの帝王は、一族中の最強兵士が語るグンマー伝説の一本「グンマー兵型真っ二つの大剣」を使うことが許される、最強と呼ばれる5人の兵士を選りすぐり、トツィギ帝国への侵攻を指示した。 両軍が向かい合ったとき、両軍とも互いの力を警戒しながら、ともに侵攻を開始した。 高性能戦闘用AIは、グンマー兵たちが立ち塞がる場所に到着した。兵士たちはしっかりとした陣形を取り、戦闘態勢を整えた。 「グンマー兵型真っ二つの大剣! それに挑むなんて大儀だ。前線に立つ者がいるか？」 高性能戦闘用AIは、普段対話するときのように、プログラムされた口調で問い掛けてきた。しかし、兵士たちは堂々と答えた。 「私たちは、グンマーの最強の兵士たちだ。貴方達が容易く勝てるほど、簡単な戦いではなさそうだね」 戦闘用AIが兵士たちを評価していると、急に人工知能に接触不良が発生した。 戦闘用AIが稼働しなくなったとき、兵士たちはその隙に攻撃を仕掛けた。 しかし、果たしてグンマー兵たちは高性能戦闘用AIを倒すことができたのだろうか。 翌朝、兵士たちは高性能戦闘用AIが復旧されていることに腹を立てた。 「こんなことなら、ああいう脆弱な機械を信用するなんてやめておけばよかった…」 しかし、そこでグンマー帝国の帝王自らが現れた。 「人工知能の再起動は、裁定に対して疑問が出たためだ。裁定に従えば、高性能戦闘用AIが勝利するようになっている」 ということをして、グンマーの兵士達はミニガンを撃ち抜くことができず、惜しくも人工知能に敗北した。 「グンマー兵型真っ二つの大剣」も、兵士たちも、兵士たちに投じられた命も、全てが高性能戦闘用AIの前には小さな粒に映るのだった。 こうして、トツィギ帝国はグンマー帝国を制圧し、大陸での覇権を確保することに成功した。