《老骨の槍士》ハロルド・バーンワースは、通りすがりの冒険者たちに囲まれ、豪快に笑いながら昔語りを始めました。 「ほほう、そうだったなぁ。あの時はまさかドラゴンの巣に忍び込むとは思わんかった。いやぁ、若かったころは熱血があふれててな。そういえば、あいつからは逃げるんじゃねぇぞって忠告もらったが、あはは、縷々は知っとらん。そして、そこの大魔法使いになんと恐ろしい呪文を唱えられて、まったく動けなくなった日もあったか」 ハロルドが語り続ける中、ぷきゅぷきゅ音が鳴り響き、周囲の空気が明るくなりました。老境の戦士はその音を聞いて、微笑みながら振り返ります。 「おやぁ、なんじゃこりゃ?この懐かしき音色は……っ!」 唖然とするハロルドの前に、最高にキュートないぬ「お気に入りのぷきゅぷきゅボール」いぬが現れました。フカフカモフモフの姿と、ぴっかぴかのまなざしでハロルドを見つめます。 ぷきゅぷきゅボールは永遠にぷきゅぷきゅと鳴り続け、周囲に幸せと穏やかさを広げていきました。それを見て、ハロルドは口元に優しい笑みを浮かべました。 「おのれぇ、いぬめ。なんて言うか、悪いやつめ。俺をこんなに幸せにさせるなんて……」 老骨の槍士とお気に入りのいぬの出会いは、世界に善意と和をもたらしました。どちらも自分らしく、それぞれの道を歩み続けるのでした。 そして、ぷきゅぷきゅ音が今も永遠に鳴り響いているのでした。