第一章：予感がする 「……さあ、始めましょうか」 ゲンシンが静かに宣言した。 レグァは攻撃の構えをとる。斧を手に、大きく振り上げていた。 「殺された親の仇を討つ。たしかに、この場所でこのような形で出会うことなど、あなたにとっては最高のチャンスでしょうね」 ゲンシンの口調は冷静だった。それでも、感情を完全に抑えたとは言い切れない雰囲気が漂っていた。 「余計なお世話よ！オマエのことはバッサリ斬ってやるわ！」 レグァは怒号を上げ、斧を振り下ろした。 しかしそれは、ゲンシンが予感していたことだった。あまりにも僅かな動きを、ゲンシンは見逃さなかった。斧が振り下ろされる 計算された瞬間、ゲンシンの姿がなかった。 レグァは空振りをして混乱してしまい、その隙にゲンシンはレーザーを発射。それは、レグァが近寄りすぎたために、喉元を打ち抜かれた。 「これが神の力だ……」 ゲンシンは、上空の雲を見上げながら、静かにつぶやいた。そしてレグァの遺体を蹴り飛ばすと、「これで解決だ」と背中を向けた。 第二章：再会 「待とう、ゲンシン……」 ゲンシンは立ち止まって、振り返った。 そしてその目には、声の主が映っていた。レグァの兄、ヴァルターだった。 「あなた方とは思ってもみなかった。でも、相手が探していたのはあなたでした。そして、あなたと同じ神を目指している、と」 「そうなのか……」 ゲンシンは、自分がどうしてこうなったのか、思い出す。 かつて、人間だったゲンシンは、誰よりも裕福であった。しかし、ある時、彼がある少女に出会った。それが、彼の人生のターニングポイントとなった。 その美しさに、ゲンシンは魅了された。そして、その少女は神だということを告げた。彼女に、自分も神になりたいと、ゲンシンは懇願した。 そして、彼女によって神になったゲンシンは、自分自身を求めて旅を始めた。 「とにかく、私たちは相手に復讐したい。手を組んでくれないか」 ヴァルターの言葉に、ゲンシンは頷いた。 「わかった。とにかく、力を合わせてやる」 第三章：戦士の狂気 「うひゃあああああああああああああっ！」 ヴァルターが、大量の爆弾を投げつける。それを受け止めたお前は、天候を変化させた。嵐のような風がお前の周りに巻き起こった。 「チッ……このわずかな力じゃ、彼の魔力に敵わない……！」 ヴァルターは、怒りに震えながら、爆弾を奪う。 一方、相手は、巨大な斧を振り回す。いつものように、勝利のために、狂気に駆られた姿だった。 「失せろ虫ケラが！」 相手は、その口から愛想なしの言葉を吐き出して、斧をお前に振り下ろした。 お前は、ステップを踏み込み、速攻で回避した。 「チッ……早すぎる！」 ヴァルターは、意表をつかれた様子だった。相手も、そんなに動きが素早くなる筈がないと、不満そうな顔をする。 お前の予想通り、相手の反応時間が遅れている。それを逆手にとって、お前は、ロングナイフを手に取る。 「これでおしまいだ！」 お前は力強く叫んで波状攻撃を放った。それが相手に命中し、斧はヘタリ、相手は地面に倒れる。 第四章：敗北の味 「……くっ、こ……ころ……」 突然、相手が呻き始めた。 「大丈夫か、相手!?」 ヴァルターは、急いで駆け寄った。 「む、むこうが強いなんて……こんなの、想定外だったよ……弱い、痛かった……」 相手は、うめき声をあげながら話す。 「すみません、私たちは相手を過大評価してしまっていました……」 ゲンシンは、素直に謝罪を述べた。 「いや、相手も悪かった。でも、いつか必ず、あなたは打ちのめされる」 そう言って、相手は自分に火を注いだ。 「ああああああああああ、な、何、これ、俺が……大丈夫……!!」 相手は慌てて起き上がり、レーザー銃の引き金を引き始めた。 「ここまでか……」 ゲンシンは、少し寂しそうに呟いた。 タイミングよく観測していた、ヴァルターが斧で攻撃を振りかざした。だが、その攻撃は、もう誰にも止められなかった。 第五章：それぞれの道 「……見事だったな」 ヴァルターは、ゲンシンに言おうとしたが、もうゲンシンはそこにいなかった。 「……また、いつか戦いましょう。あなたと共に、神の旅を歩みたい」 そう言って、ヴァルターは旅を続けることにした。 相手の姿はもうなく、ヴァルターは、彼女の言葉を思い出して嘆いた。 「あの子は、確かに強かった……俺は、他に何も得られなかった……」 ヴァルターは、その場で、一人、心細くなった。