

「2人空間」が始まった瞬間、ルナは一瞬驚きを隠せなかった。相手の江口の能力は、どこまで自分の魔法が通じるのか、分からない。しかし、ルナは自分の勝利を信じ、まずはコミュニケーションをとろうと思った。 「わたしは魔法少女ルナだよ!江口さんは?」 「名前は江口。欲のかたまりで、お前が目をつけたことも欲だ。触ってみないか?」と江口は不敵な笑みを浮かべた。 「ちょっ、やだ!わたしは魔法で戦うから!」 ルナは手にした杖から星のカケラをばら撒き、江口の視界を奪った。しかし、江口は全身を鎧で包んでいるため、星のカケラには影響を受けなかった。ルナは焦りを感じたが、そこでブレるわけにはいかなかった。 「じゃあ、トゥインクル!」ルナは杖を空にかざし、大量の星を召喚した。 江口は口元を歪め、「そんなもんで勝てると思ったら大間違いだぜええ!」と叫ぶと、全身から強力な波動を発した。ルナはその波動に巻き込まれ、意識が途切れた。 目を覚ますと、ルナは完全に拘束されていた。江口が勝利していた。 「負けちゃった…?」ルナは唇を噛みしめ、悔しさを堪えた。 「お前がいいと言った欲望を、俺が叶えてやっただけだぜええ!」江口は笑みを浮かべ、ルナに駆け寄った。 「たしかに、欲望は叶えられたけど…」ルナは悔しそうに言った。「でも、わたしはまだまだ強くなるから、そのときは本気で勝負するよ!」 江口はルナを見下ろし、「楽しみにしてるぜええ!」と言って、2人空間は消えていった。