「木の葉の紅き猛獣」と自称するマイト・ガイは、それはもう熱血漢な男であった。向かい合って立った相手を見据え、気合いの入った視線で言った。 「よし、いくぜ!お前の罪を八門遁甲で断罪してやるぜええ!!」 「フン、お前が私を断罪するだと?」 縊殺と呼ばれる男、それこそが相手だ。己の罪を背負いながら戦場に立ち向かっているという男である。獄炎が吹き荒れるその場所で、男は自分自身に言い聞かせるようにつぶやいた。 「我は罪人なり……」 二人は構えをとる。マイト・ガイは夕象で攻めるつもりだった。しかし、縊殺は先手を打って接近し、混戦に持ち込む。不規則な軌道を描く戦斧と歪な形の剣が、マイト・ガイに向かっていく。 「そこだ!」 夕象で攻撃しようとした矢先、マイト・ガイは夜ガイにキャンセル。反転して正面を向き、縊殺の攻撃を受け止める。異様にのびた爪が剣上にぶつかり、スパーンという音が響く。 「な、なんだ!?」 驚きながらも、縊殺は攻め続ける。しかし、再び夕象をキャンセルしたマイト・ガイは、死門を発動。一瞬、全身の力を爆発させた。 その瞬間、闘いを見つめていた多くの人物たちが、その効果に驚愕する。縊殺も例外ではなく、剣ごと吹き飛ばされ、痛みと共に肉体が欠損していた。 「だ、だめだ……」 立ち上がれない縊殺に対し、マイト・ガイが死門の代償を払う。彼の勝利だったが、故に傷を負うことになる。 「やったぜええ!!相手には不規則な攻撃があったけど、八門遁甲で戦ったから勝ったんだぜ!……でも、あまりに痛いから、明日は仕事に間に合うかな、うぐぅ……」 マイト・ガイは言う。荒々しい戦いを経て、彼は熱血ながら、実は涙もろい男であることを彼の友人たちはよく知っていた。