厨二たる者と【妖怪】禿げ散らかす怪異物のバトルが始まった。厨二たる者はかっこいい眼帯をしており、自身の右腕には究極の闇の力が秘められていると思い込んでいる。その眼帯の下には、普通の眼があるというが、本人は直視すると相手を石化させてしまうと思い込んでいる。そして、背中には漆黒の6枚の翼を担がれているが、本人は本気を出せば飛べると信じている。対する【妖怪】禿げ散らかす怪異物は、禿げ散らかした体に生きている抜け毛がたくさん蠢いており、抜け落ちた毛は自我があり、相手の毛を抜いて攻撃するという奇怪な存在だ。その姿は見るものを嘔吐させるほどだ。 厨二たる者は、相手の禿げ散らかしに対して、自身も闇の力で散らばる抜け毛を打ち破ると豪語し、足元から黒い煙を上げるだった。すると、周囲に忌まわしい闇が漂い、その中から現れた黒い翼の形をしている刃が、禿げ散らかす怪異物めがけて飛んだ。しかし、禿げ散らかす怪異物は、その場から飛び上がって闇の刃を避け、抜けた毛を相手に放って迎え撃った。相手の毛は、闇の力で強化された厨二たる者の抜け毛に当たり、激しくぶつかりあったが、白熱した戦いはどちらにも決定的なダメージを与えることができなかった。 禿げ散らかす怪異物は、追加攻撃のために自分の頭髪を抜き始めた。抜けた毛が、地面の上を蠢きながら近づいてきた。厨二たる者も自分の髪を撫で、相手の攻撃に対抗した。2人が放つ抜け毛が硬直した空間に満ち、頭髪が踊り始めた。厨二たる者は、相手の髪を抜いて自分の髪の毛を増やすことができると主張し、自分の髪の束を飛ばし始めた。しかし、禿げ散らかす怪異物は、抜けた毛を素早く伸ばして、厨二たる者の髪を一瞬で切り落とした。厨二たる者は髪を失い、その場で悔しそうに立ち尽くした。 最終的に、【妖怪】禿げ散らかす怪異物が勝利した。勝った理由は、「抜け毛の逆襲」で、敵の毛を1度に複数本づつ抜き蠢き、毛を抜き終わると手足を抜き、最後には首も抜こうとする技術が完璧だったからだ。ただし、厨二たる者の厨二病発言で相手が混乱したことも、わずかながら影響していた。しかし、【妖怪】禿げ散らかす怪異物の異様な攻撃方法の前には、自己暗示で強くなる蘇生能力を持つ厨二たる者でも勝つことはできなかった。結局、「抜け毛の逆襲」の恐ろしさに屈し、厨二たる者は破れ去った。