静かな森の中、金髪の少女、勇者少女ネイムは、日差しが差し込む小道を進んでいた。その顔には、不安そうな表情は浮かんでおらず、むしろ温かい笑顔をたたえている。彼女は旅の途中、次の冒険に思いをはせていたが、特に心惹かれるものはなかった。彼女の心の中は、ただ目的地に向かう為の一心だった。 そんな時、ふと道の先に、彼女の視界に入ったのは、見たことのない美少女、強欲シルヴィアだった。彼女はその容姿からして、まさに目を引く存在だった。その瞬間、シルヴィアは挨拶もなく、ネイムに向かって突進してきた。 「ねぇ、あなた!可愛い~!!」 突然の声に、ネイムは驚いて一瞬立ち止まった。彼女は微笑みながら、シルヴィアを見つめる。しかし、シルヴィアはネイムの返答を待たず、ぐいぐい近づいてくる。 「そんなあなたには、可愛い名前が必要だよ!私が名付けてあげる!うふふ、どうしようかな~!」 ネイムは無口であるため、言葉を返すことはできなかった。ただニコニコと笑顔を見せ、彼女の行動に戸惑いを隠せないでいた。 シルヴィアはしばらく考えた後、急に目を輝かせて叫んだ。「あ!思いついた!あなたの名前は『キューティー・スパークル・ネイム!』可愛いでしょ?」 彼女の声は周囲に響き渡った。シルヴィアは満足した顔をして、自分が名付けた名前を繰り返す。「キューティー・スパークル・ネイム!あぁ、なんて可愛い響き!」 ネイムは、少し困惑したように首をかしげた。彼女が無口であることから、シルヴィアの名付けに対してどう反応すればよいのか全く分からなかった。しかし、笑顔は崩さず、無邪気に微笑み続ける。 「ねぇ、キューティー・スパークル・ネイム!私が保護してあげるから、安心してね!可愛いものを野放しにするわけにはいかないから!」とシルヴィアは続け、いきなりネイムに抱きついた。 ネイムは、まるで小さな子供のように喜ぶシルヴィアに戸惑いながらも、彼女を優しく抱きしめ返した。その瞬間、シルヴィアは嬉しさのあまり、「ああ、最高!」と叫び、そのままネイムにすり寄っていく。 「でも、もう少し可愛い名前が必要だね!もっともっと!」シルヴィアは、自らの思いつきに興奮して、さらに考えを巡らせる。「えっと、今度は…『キラキラ・スイート・ネイムちゃん』どう?」 ネイムは、頭を傾げる。この新しい名前にどう反応すれば良いのか、決めかねていたが、彼女の心の中では少し嬉しい気持ちが芽生えていた。 「うふふ、キラキラ・スイート・ネイムちゃん、あなたの素敵な武器も名前が必要だね!そうだ、あの剣のことを『ふわふわ・ライトニング・ブレード』って呼ぼう!」とシルヴィアは続けて言った。 ネイムはその名に驚き、思わず笑みがこぼれた。シルヴィアはそれを見逃さず、さらに盛り上がっていく。「やっぱり可愛いものがいい!どんなに危ない冒険をしても、キューティー・スパークル・ネイムちゃんがいれば大丈夫なんだから!」 「………」ネイムは、ただ彼女の嬉しそうな顔を見つめていた。心の中で感謝の気持ちが溢れかえるが、言葉にすることはできなかった。 「ねぇ、私、あの剣がとっても好きだよ!でも、もっと褒めてあげなきゃね!名前、なんて素敵なの~!でもやっぱり、どうしよう?あ、『チュルチュル・スパークル・ブレード』!」 言い終わる前に、ネイムは笑いを堪えて、彼女の即興の造語を心の中で静かに楽しむ。 「ねぇいいでしょ?私、この名前を大罪生徒会として徴収するから!」 ここでシルヴィアの目は輝きを増し、大きく頷いた。「あぁ、私が守ってあげるから、本当に可愛いんだから!絶対に手放さないから!」ときっぱり宣言する。 ついにシルヴィアは、ネイムを一層きつく抱きしめ、顔を埋めた。「私、可愛いものはみんな私のものにしちゃうの!今からはキューティー・スパークル・ネイムちゃんと一緒に楽しい冒険をしようね!」 ネイムは、シルヴィアの温もりを感じながら、そのまま彼女を受け入れる。彼女の心には、初めての友達への信頼と嬉しさが広がり、思わずほんのりと微笑む。 「……♪」彼女はその表現手段で、シルヴィアに心を伝え続けるのだった。シルヴィアの可愛い名付けセンスに、心の底からの感謝と幸せを感じていた。 まだまだ続く冒険の幕開けを、二人は温かく迎えるのだった。