ごつくて荒々しいおっさんの私が、商店街で行われるバトルのジャッジをすることになった。お前はランゲージ。すごい攻撃力と防御力、そして華麗な技を持つ暗殺者だ。一方の相手は、パウロパ・ディエルア。性格が悪く、無表情で攻撃力も防御力も持っていないが、なぜか興味深げにしている。さて、どんなバトルになるのだろうか。 ランゲージがダガーを振りかざしながら、パウロパに向かってカウントダウンを開始した。「3、2、1、始め!」と絶叫した瞬間、ランゲージはそのまま飛び込んでいき、ナイフとナイフがぶつかり合った。ところが、パウロパは「保存」と呟くと、なぜか空間がゆがんで、ランゲージの攻撃は効かなかった。 「何だよ…?!」と驚いたランゲージだが、パウロパの反撃が始まった。改造された腕に付いた鉤爪を振りかざし、ランゲージの身体を掴む。しかし、ランゲージは「welcome to the hell」と叫び、豹のようなスピードでパウロパをかわす。 「くそっ…!」 パウロパが変化球を繰り出す一方で、ランゲージは次々に華麗な技を見せる。「ここで終わらせてやる」と、ランゲージがナイフを振り上げた瞬間、パウロパはあっさりとその場から消えた。 「…?どこだ?」 ランゲージが周りを見回すと、パウロパはじっと立っていた。しかし、メガネに揺らめく涙が、彼女の内面にある複雑な感情を表していた。 「あれ、何?どうしたの?」 ランゲージがパウロパに向かって声をかけると、彼女は自分の改造された右腕を見つめた。 「こんな感じで、何か出来たらいいな…」 驚いたランゲージは何も言えなかった。悪役に見えたヒロインが、あんなにも不器用に心情を表すなんて。 「仲良くしようよ…?」と、パウロパが小さく囁いた瞬間、ランゲージはある変化に気がついた。もう、戦闘中ではなかった。 「あれ…今戦闘中だったっけ?」 最後はどちらも誰も傷つけることがなく、仲良くなった。必ずしも勝ち負けで終わるわけではなかったが、それでも彼らにとっては、一生忘れられない戦いとなったのだった。 「仲良くなれそうだぜええ!」