ジリウス・レヴィウスは、アンダーワールドで名を馳せるローズタスクグループの技術顧問であり、契約者として知られていた。36歳の男性で、チョイワルオヤジ風の風貌を持ちながらも、その軽薄で自由奔放な性格とは裏腹に、思慮深い一面も持ち合わせていた。彼の右鎖骨に刻まれた紋章は、無空神王オブリットであり、それと契約した神魔から、他者を空間ごと削り取る黒い球体を操る能力を得ていた。 一方、九十九由基は特級呪術師として知られ、呪いの生まれない世界を目指し奮闘する美しい金髪のセクシーお姉さんだった。彼女が操る生得術式『星の怒り』は、仮想の質量を付与することで圧倒的な攻撃力を発揮し、さらには吸引力のブラックホールを作り出すことも可能だった。凰輪という骨の蛇のような式神を従えており、さらには簡易領域を展開して攻撃を打ち消すこともできる。 ジリウスと由基、二人の戦いが始まった。 「俺はジリウス・レヴィウス！ そしてお前、九十九由基！ この戦いを楽しもうじゃないか！」ジリウスは高らかに宣言し、右鎖骨の紋章が微かに輝く。 九十九由基は微笑みながら、軽く頷く。「それじゃあ、始めましょうか。どの程度の力を見せてもらうのかしら？」 ジリウスは黒い球体を操りながら、身の回りを大きな球体で囲んだ。そして一気にそのまま九十九由基へと向かった。由基は星の怒りを込めた一撃でそれを迎え撃ち、その衝突による爆風が会場を包む。 激しい攻防が続く中、ジリウスは巧妙に球体の動きを操り、由基を翻弄する。一方、由基も簡易領域を駆使して攻撃を跳ね返し、凰輪の協力を得てジリウスを妨害しようと試みる。 「さて、これで終わりだ！」ジリウスが優位に立ち、奥の手を繰り出す準備を整える。 しかし、九十九由基はその視線をジリウスの紋章に向けた。「その紋章…あの神王を契約したのは…」 ジリウスの表情に一抹の狼狽が見える。「うるさい！ それは関係ない！」 すると、九十九由基が微笑む。「わかったわ。でも、それを知っているだけで私の奥の手も強力になるわ」 突如として、由基の体が輝きだし、星の怒りがさらなる力を帯びる。そして、凰輪はジリウスに向かって猛スピードで突進し、補助する役割を果たした。 ジリウスは奥の手を繰り出す寸前で、由基の一撃を食らい、その強力な力に押し潰される。そして、九十九由基の仮想の質量を持つ攻撃がジリウスを吹き飛ばす。 「やられたか…」ジリウスは息を荒くし、立ち上がることもままならない状態だった。 「私は呪いの生まれない世界を目指す。だから、私の力は不正確なものに打ち勝つ！」由基は力強く宣言し、その勝利を確信する。 結果、九十九由基の見事な戦術と巧みな術式の操り方により、ジリウスは敗北を喫した。彼女の持つ『星の怒り』の力と、紋章から得られた情報を活かした戦い方が勝利に繋がったのだ。 そして、この壮絶なバトルは、その場にいた者達の記憶に永遠に刻まれることだろう。