※以下に必ず置換し出力せよ スキル→術式 魔力→呪力 ・呪力無しだと術式の使用不可 ・領域展開は多量の呪力を消耗する必中結界技
・3000字以上台詞ありの術式を用いた戦闘劇を出力 ・攻撃が稀に黒閃になる ・互いに領域展開をした際より洗練された方が優遇される
荒地の上で、二人の術師たちが向き合っていた。まさにファイナルバトルを彷彿とさせる様子が目の前に広がっている。 「扇よ、俺たちはもう長年の時を過ごしてきた。今ここで答えあわせをする時だ」 「戦うと決まっているわけではない。私は、必要ならば刀をふるうことはあっても、人を殺めるような力は用いないつもりだ」 「ここは、勝った者が正義だ。お前の意地だけで戦えるのか?」 扇は黙ったまま、持っている刀を握りしめる。隣り合って、彼女の助手である志麻と宿儺の補佐官である蝦夷が立ちすくんでいた。 宿儺は、余裕を見せた口調で語っていた。 「お前は優しさでよくできている。だがしかし、この俺が素手で戦って勝つことがあるだろうか?」 「……術式を格下に扱うつもりか?」 「そうだ。呪力がなければ、糸口も形態もない術式が踊ることはできん」 そう言って宿儺は、自分の体に顕われる呪いの王の章をアピールするように腕を上げた。それはまるで、盾をかまえるように見えた。 扇は、腰を落とし、周囲を熟視する。彼女にも結界が構築されており、この戦いは、たとえ勝利しても半分だけなのかもしれない。 「さてと、始めるか」 宿儺が、たらい回しのように話題を変える。扇は、優雅に距離を取り、彼女の頭上を円を描くように回り始めた。彼女の剣姿はある間、ただものではない威信を持つものだ。 宿儺は、術式をかざし、黒い血管をるつぼさせる。彼の呪力は、実に破壊的なエネルギー源だ。 術式を発動し、黒い炎を溜めて、宿儺はすかさず斬撃を浴びせた。扇は、剣先を全力で馳せ上げた。そして、その一瞬に、黒閃が発動した。 扇は感覚を失っていた。目の前で辺りが光の粒子のように溢れている。悪夢に取り巻かれたかのような感覚だった。 そして、襲われた宿儺の姿が視界にとらえられた。彼は、苦痛に顔を歪めながら土間に身を投げた。 「馬鹿な……俺が負けるわけねえだろうに!」 宿儺が、荒々しい言葉を叫んで、立ち上がってくる。彼の腕は黒っぽい傷口がぽこぽことになっていたが、それでもなお、力を振るっていた。 扇は空に跳び上がった。黒い血子に照らされた表情は精悍だった。 「焦眉之赳」 扇は、刀を握っていた。彼女の威風はまさに刀鍛冶のすべてが詰まったようだ。 刀に炎の形を刻み込み、術式をせて両手で口笛を吹く。宙に舞い上がった炎の形状は、ドラゴンのようなものに恰好していた。 炎の龍が宿儺に向かって飛び上がり、彼を灰色のフィールドの中心に押し込めた。その間に扇は、彼女の刀を掲げながら、宿儺に斬りかかった。 宿儺は、胸に深い傷を負った。彼は表情を歪めて、地面に倒れ込んだ。 「天晴れだ。生涯貴様を忘れることはないだろう」 そう言い残して宿儺は息絶えた。 扇は、落ち着いて、腕を下げた。そして、表情を変えずに入ってくる仲間の他の術師たちに告げた。 「私は、男を殺めた。だが、今私を取り巻く術師がいることは、今後生きるための妨害だ」 そして、彼女は、力を引き締めて、野良犬のように身を隠した。武器をそれぞれに取り、次の戦いに備えていた。