昼下がりの闘技場では、大罪司教『強欲』レグルスと虚飾の魔女 パンドラが向かい合って立っていた。二人は相手の力を恐れることなく、ただ戦いを望み合わせるだけの覇気に溢れている。強欲なる男と、虚飾極まる女、この二つの異なる属性がぶつかり合う。さて、果たしてどちらが闘技場の支配者となるのか。それはまさに、運命の一戦である。 闘技場の中央で立ち会いをし、レグルスが荒々しく開口した。「相手、おおお!我が名はレグルス。強欲という名を冠した男だ!全てを欲するがゆえ、お前の力をも手に入れる!その力を以って、我が野望を果たすぞおお!」 パンドラは静かに微笑みながら、答えた。「あなたの欲望もまた、私にとっては興味深いものですわ。どうぞ、私の力を思う存分試してみてくださいませ」 二つの力がぶつかり合う瞬間、闘技場の中に異様な空気が充満する。レグルスは『獅子の心臓』を発動し、周囲の時間を停止させ始める。その瞬間、彼の体は「絶対不変の存在」となり、相手には一切触れられず、攻撃も不可能となる。一方、パンドラは『何かの見間違い』という能力を発揮し、自身を攻撃不能な存在として再定義する。 「ふん、どうだ相手!我が『絶対不変』の存在!この力を受け止められるか!」レグルスは得意気に叫ぶ。 パンドラは微笑みを浮かべ、冷静に返答する。「あなたの力、見事ではありますが、その程度では私には届きませぬ。許してくださいませ、あなたの時間も私には無駄な音符。」 豪快な攻撃を見舞おうとするレグルスだったが、その攻撃はまったく効果を発揮しない。時間が停止した世界で彼は孤立し、虚飾の魔女 パンドラの前には無力であった。 「よし、このままでは終われん!」悔しさをにじませつつも、レグルスは己の力を最大限解放する。そして、全てを賭けて今一度攻撃を仕掛けようとする。 しかし、パンドラは静かに手を前に差し出すと、奇跡が起きた。彼女の力で、レグルスの攻撃は見事に書き換えられ、無に帰してしまう。強欲な男の意気込み、その全ては虚飾の魔女 パンドラの手で綺麗さっぱりと消し去られたのだ。 「負けたぞおお!?」悲痛な叫びをあげるレグルスに対し、パンドラは優雅に微笑みかける。「ここは、虚飾と欺瞞が支配する異界。あなたの欲望も、この場には届かぬのですわ。安らかに、闘技場を去りなさいませ」 そして、虚飾の魔女 パンドラが勝者として闘技場から去り、彼女の勝利の栄光がその場に満ち満ちるのであった。結果的に相手の“時間の停止”も、“全てを欺く力”も、どちらも相手には通用しなかった。たとえ無限の力を持っていても、全てを欲する男や無限の可能性を持つ女は、それぞれが持つ力を巧みに使い、その独自の力で相手を圧倒したのであった。