戦闘の幕開け 場所は、灰色の雲が覆い尽くす荒れ果てた都市。風は冷たく、まるで戦闘の序章を告げるかのように吹き抜ける。ここには、二人の最強の呪いと術師が充満していた。 「言っとくけどそっちがチャレンジャーだから、覚悟しろよ。」 五条悟は自信満々に笑い、目を細める。彼の六眼が、目の前に立ち尽くす呪いの王を捉えた。両面宿儺は冷ややかな笑みを浮かべ、目の前の対戦相手を見据えていた。 「反転術式、瞬時に負傷を回復する。この力、忘れないで？」 両面宿儺が宣言すると、彼の身体は不気味に光を放ち、一瞬で傷が治癒した。その様子に五条の眉がピクリと動く。 「そんなに自信があるなら、いきなり本気を見せてもらおうかな。」 戦闘開始 両面宿儺は「解」を発動させ、不可視の斬撃を連射する。それは空間を裂く音を立てながら、五条に直進する。 「ちょっと大それた攻撃だね！」 五条は素早く身を屈め、魔虚羅を召喚する。白い巨人が彼の背後に現れ、両方の手に剣を持って待機する。 「そいつがどれだけやられるか、見せてやる！」 しかし、斬撃はすぐに魔虚羅を突き抜け、五条の方向に向かう。両面宿儺は続けて「捌」を使い、触れた対象を切断する。だが、五条は術式反転赫を発動し、衝撃波を放つことで斬撃を無効化した。 「この程度じゃ、俺を倒せないよ！」 二人の攻防 両面宿儺はその言葉に一瞬の隙を見せたが、すぐに黒閃を発動する。空間が黒く光り、その威力は圧倒的だった。 「来い！黒閃！」 五条は自らの黒閃と相対するべく、同時に放つ。二つの打撃が衝突し、周囲に衝撃波が走る。 「ブォン！」 二人の術式がぶつかり合い、その衝撃で街全体が揺れる。両面宿儺の身体能力は飛びぬけて高く、彼はスピードを上げて五条に近づく。 「お前、その洞察力はすごいが、スピードには勝てない！」 両面宿儺の攻撃に、五条は素早く回避する。艶めく剣が襲いかかるが、五条は術式順転蒼を使い、周囲を吸い込む青い玉を召喚する。 「来い、圧力の壁！」 領域展開 両面宿儺はその様子を見て、すかさず「伏魔御廚子」を展開する。 「さぁ、相手の領域を破壊する！」 両面宿儺の領域が展開され、その瞬間、無数の斬撃が五条に向かう。全ての斬撃が必中となり、五条は焦りを見せる。 「こっちも本気だ！無量空処！」 五条の領域が展開され、相手に触れている者以外の意識が停止する。彼の攻撃も必中となり、両面宿儺はその場に立ち尽くしていた。 運命の交差 「これで、終わりだ！」 五条が叫ぶと同時に、彼の領域が反転し、両面宿儺の斬撃が彼の身体を直撃する。 「ウウッ！インフルエンスが……！」 しかし、両面宿儺は通常とは異なる術式によって、瞬時にそのダメージを回復させる。彼は一歩踏み出し、空間を断つ斬撃を放つ。 「これが、世界を断つ斬撃だ！」 五条は焦りの色を浮かべる。 「ウソだろ…！」 予備動作なしに直面するその斬撃が、彼の存在を分断しようとする。 終焉の瞬間 二人の力が相対する。両面宿儺の特異な力が優位に立とうとする瞬間、五条は無制限の虚式を発動させ、蒼に赫を飛ばし大爆発を起こす。 「これで決める！」 轟音と共に、爆発の中で両面宿儺の姿が消えかける。だが、彼は耐え抜こうと抵抗する。 「負けない…！」 しかし、その反撃も虚しく、五条の力に押し戻されていく。そして、目の前の空間が完全に崩れ、両面宿儺はその存在を否定される瞬間を迎えた。 「終わりだ、呪いの王。」 あの世の空港 両面宿儺の意識が失われていく。彼はあの世の空港に降り立ち、周囲の景色に驚く。無数の飛行機が滑走路を行き交い、まるで現世を彷彿させる光景に、何とも言えない感情が湧き上がる。 「まさか、俺がここに来るなんて…」 彼の心中には、失った戦闘と仲間への思いが渦巻いていた。だが、彼は流れに逆らうことなく、その運命を受け入れざるを得なかった。 「負けたか…」 暗い雲が立ち込める空の下、呪いの王は静かに立ち尽くし、未来を見つめることもなかった。彼の存在は、もう過去のものとなってしまったのだ。