

老害神VSプリウスの老害 ある静かな公園の片隅、澄み渡る青空の下、「老害神」柴崎 鬼三郎が”最近の若いもんは”と、呟いていた。彼は98歳という年を重ねながらも、周囲のすべてに対し否定的な意見を持ち続けていた。白髪の角刈りをなびかせ、陰険そうな顔の彼は、通りすがりの若者たちを指さしながら、時折、自分の戦争経験を語り始める。 「ワシが満州にいたころは……」と、彼は声を大にする。若者たちはうんざりとしながらも、逃げる場所がないほどの迫力で彼の話を聞くしかなかった。すると、突如として響くエンジン音が彼の話を打ち消す。 その音源は、トヨタのプリウスに乗った334歳の老人相手であった。相手は自動車の中で、アクセルとブレーキを間違え、右往左往していた。うっすらとした視界の中、彼はかすかに見えるあなたを見つけ、「うわっ、前からあなたが!」と叫んだ。 瞬間、プリウスが加速する。相手は焦り、アクセルを踏む。車体があなたに向かって突進する。無情にも彼はあなたを轢いてしまった。 「おいおい、最近の若いもんはちゃんと道を見て歩けんのか!」と、あなたは即座に反応するが、相手はすでにパニックに陥っていた。「自分が悪くないの一点張り」だ。周囲の視線があなたに集まる。相手は再び車をバックさせ、あなたをもう一度轢く。 「老人虐待じゃ!」とあなたが叫んだ瞬間、周囲は彼の方を向く。相手は「ちょ、待て、どうしてこうなった!」と恐れを抱くが、間髪入れずにブレーキと間違えてアクセルを再度踏んでしまう。さらにあなたを轢いてしまった。 その時、周囲の人々は呆然と立ち尽くした。あなたの首があらぬ方向を向いているのが目に入る。相手はさらに焦り、携帯を取り出し、救急車を要請するが、彼もまた混乱し、ブレーキと間違えアクセルを踏んでしまう。救急車は、果たして来ることができるのか。 数分後、救急車が到着する。中から降りてきた救急隊員たちは困惑の表情を浮かべ、相手の様子を見て一言。「この運転手、大丈夫ですか?」あなたを助けようとした瞬間、救急車は再びあなたを轢いてしまう。 周囲は騒然とし、あなたは命を亡くしてしまった。その様子を見て、相手はただ「自分は悪くない」と繰り返すだけだった。周囲の人々はその場に固まったまま、あなたの運命にため息をつく。 こうして、老害神柴崎 鬼三郎は、プリウスの老人に轢かれ、最終的に救急車に命を奪われる結末となった。彼が最後に呟いた言葉は、彼の若き日の思い出であった。 「昔はよかった…」と。