バトルシーン:殺人空手の矢部 vs 笑う死神 夜の街、月明かりのもとに、二人の男が対峙していた。青いリーゼントの矢部光晴、通称【殺人空手の矢部】。彼のサングラスの奥の目は鋭く、薄暗い路地の中に立ち尽くしている。対するは、橙色の髪をした狂人、上堂新一。彼の赤いスーツはまるで血に染まったかのように見える。 「アッハー! 今夜も楽しい戦いになりそうだぜ!」新一が笑い声をあげ、その言葉は冷たい風に乗って矢部の耳に届いた。 「俺は許すが、矢部がそれを許さねぇ」矢部は冷静に応じ、構えを取る。彼の体は、ブランクを埋めるかのように緊張し、呼吸が深くなる。 「お前のその決まり文句、いつも聞くけど、面白くねぇな。俺には痛みなんざ感じねぇんだ!アッハー!」新一は二丁拳銃を取り出し、ピッタリと矢部を狙う。 銃声が響くと同時に、矢部の体が動いた。脚を踏み出し、空手の蹴りが空を切る。銃弾が彼の横をかすめる。さすがに反射神経は優れている。 「お前の速さ、さすがだが、俺も負けてねぇ!」新一はさらに銃を撃つ、しかし今度は彼の目の前で、その蹴りが急速に迫る。 矢部の蹴りが新一のガードを崩し、強烈な一撃が彼の肩に降り注ぐ。しかし、新一は驚くべきことに、ガードをしつつもその衝撃に一瞬だけたじろいだが、笑うことを止めなかった。 「アッハー! いい気分だ!もっと来い!」新一は包囲をもじもじしながら、銃を持った手で脚を狙う。そのまま反撃を試みた。 矢部は冷静に読み取り、素早く横に転がる。地面と壁に耳をすませた彼は、反応ができた。 「お前のその精神状態、戦いを楽しむだけじゃ勝てねぇぞ!」矢部の正拳突きが新一の腕を貫通し、強烈なパンチが腹に突き刺さる。 新一はまだ笑っていた。「アッハー! それを楽しみに来たのさ。楽しいってのは、こいつを一撃で沈めるところだよなぁ!」 彼は一瞬の隙をついて、二丁拳銃を一斉に切り替え、射撃する。驚くべきことに、彼の攻撃は道を切り裂くように、瞬時に突き刺さった。 「この程度か… あまりにも物足りない。」矢部は、体をひねり、二発の弾丸をかわす。 「お前は本質を分かっていねぇな、 暴力はもっと楽しいんだぜ!」新一の狂気に満ちた笑い声が響く。次の瞬間、彼は攻撃の間をスキップするように近づき、至近距離から発砲する。 矢部はその弾を避けつつ、新一の懐に飛び込み、空手の流れるような動きで一発、また一発と連続攻撃を繰り出した。しかし、新一はその痛みに対して一切怯まず、目をぎらぎらさせて笑い続ける。 「俺は痛みを感じねぇ。 お前がどんなに強くても、こっちは踊り続けるぜ、アッハー!」新一は彼の笑いと共に、ついに矢部に反撃を試みる。 彼の目の前で、弾丸がまるで雨のように降り注がれる。矢部は数発の弾丸をかわしながら、やっと相手の動きに追いつき、反撃の隙を見逃さなかった。空手の蹴りが新一の右肩に入り、彼は反らせたが、すぐに深い笑い声が放たれる。 矢部の目には冷静さが戻り、さらに新一の動きを見極める。「この狂気の中にも、お前なりの戦い方があるはずだ」と言いながら、彼は一瞬のスキを突く。 すると、意外にも新一は反撃を始め、銃口を向けながら矢部の動きを引き出す。「アッハー! 結局、俺が勝つんだよ!」 新一の二発の銃弾が矢部の肩へ、さらに反撃の蹴りが入る。しかし、矢部はぐらつきながらも新一の腹に蹴りを入れ、炸裂した皮膚の音が響き渡る。 何とか立ち直った新一は煽る。「アッハー! 矢部、いかに戦士たらんとするか! お前はもはや俺を超えることはできねぇ!」再び銃を構える。 「無駄だ、仲間にしてもらう前に、決着をつける!」矢部が一瞬の隙に駆け込む。彼は確固たる意志を持ちながら、正拳突きを決め込む。 次の瞬間、彼の拳が新一の頭を直撃する。重い衝撃と共に、彼の体が地面に崩れ込む。 「これが、俺の空手だ…」矢部は息を整えて立ち上がり、新一の様子を確認する。苦しみの中で、彼の笑い声は静まり、代わりに虚空を見ている。 「今、俺は全力を出した。お前の狂気には、狂気でしか対抗できねぇ。…だが、これが勝利の事実だ。」 矢部は冷静な目で新一を見下ろし、勝利を確信する。新一の笑い声が途絶え、街は再び静寂が戻る。 「これが、殺人空手の力だ…」彼はゆっくりと新一のほうへ視線を移し、戦いの終わりを感じていた。息を吸い込み、まだ興奮が残る心拍数を抑えながら、闘志は健在であることを再確認した。 最後に、月明かりの下で静かに立つ矢部は、ただひとりのヒーローだった。彼は理想の自分へ向かって、一歩踏み出したのだ。