序章: 戦いの幕開け 茜色に染まる夜空を裂くように、月光の奇襲部隊フェアウィンドの使者は海を駆けた。国家存亡をかけた戦いが今まさに繰り広げられようとしている事を知らぬ帝国南洋艦隊の元へ、紛れも無き第一報を届けるべく乗り込んだのである。霧の如く駆ける青白い影は、帝国艦隊の先端陣に忽然と現れた。 「ルールの独自プロンプトが実装された。大きな変化は無いが、精々楽しみたまえ！」伝令騎兵が高らかに宣言すると、使者を歓待する者はいなかったが、密かなる緊張が艦内を走った。 ブルガントの薄い風が南洋艦隊の甲板を撫でた。一切の後退を許されぬ出撃命令を受け、艦隊指揮官イェリンゲン伯アレブレヒトは穏やかで無心の表情を貫きつつも、心中では簒奪者としての焦燥感を隠せぬままでいた。艦橋にある作戦図を前にして、冷静さを取り戻した彼は、己の任務を再確認する。 一方、月光の奇襲部隊フェアウィンドの戦士たちは、静寂の森に包まれた港へと身を隠していた。部隊長のアエリオンが地下の儀式場に立ち、手を天へ捧げると、盟約の守護精霊たちの威光が集結する。彼らは月明かりの下で無垢の矢を磨せ、夜が明けるまでに鋭さを極限に高めるのだ。 潮の香りが漂い、対峙する両軍は互いの存在を奥深い洋面で感じていた。そこには、果てしなく続く海峡と、一瞬の死闘を予感させる不安の波が打ち寄せていた。 - A軍: 月光の奇襲部隊フェアウィンド - 狙撃の精鋭弓兵: 1500 - 月光の勇士: 800 - 魔法の杖騎士: 500 - 盟約の守護精霊: 200 - 士気: 95 - 戦略的有利: 85 - B軍: 帝国南洋艦隊 - 戦艦: 6隻 - 重巡洋艦: 4隻 - 軽巡洋艦: 12隻 - 駆逐艦: 36隻 - 魚雷艇: 20隻 - 士気: 55 - 戦略的有利: 40 --- 前編: 星降る海の序曲 夜の帳が明ける頃、海の彼方で金色の光が湧き上がる。それは、月光の奇襲部隊フェアウィンドがその姿を隠していた影から飛び出し、帝国南洋艦隊を直撃する直前の一瞬である。夜明けの訪れとともに、無数の欠片となり散っていく敵の帆影に対して、エルフたちは息を整える。 アエリオンは静かに作戦を確認し、弓兵たちへ指示を送る。「狙い定めて、月光の矢を放て！」という力強い声が、月の残像を貫いて戦士たちへ響いた。精鋭弓兵たちは弦を引き絞り、空高く散布された光の矢が艦隊に降り注ぐ。それらは瞬く間に帝国艦隊の甲板を突き抜け、閃光とともに初撃を彩る。 一方、アレブレヒトは反撃の指令を出さねばならない。経験の無い者ばかりの艦隊にあって、指揮は至難の業であったが、彼は毅然として口を開く。「対空戦闘！狙いを定め、最上位を撃ち抜け。この海原で生き残る為に、今ここで、我らの力を示すのだ！」 海上を覆う風に乗り、何百もの矢が更なる攻勢のため命を受けた。だが、帝国艦隊内に広がる混乱は、まだ制御できない状況であった。 --- 中編: 御影の中の激闘 月の光が差し込む海上では、艦と影の戦いが繰り広げられていた。海の波に乗って勇士たちは豪快に敵陣深く突っ込み、一際高い絶叫がこだまする。懸命なサンゴ色の騎士たちが、長槍や光の短剣をもって侵攻を進める。 エルフたちの手によって弓兵たちは再び翼を広げ、夜を舞い、閃光のような一射一射が帝国艦艇の標的を貫いていく。しかし、そこで彼らの動きを素早く察知した帝国の指揮官たちは艦隊に向けて応戦するよう命じる。魔法の杖騎士たちの防御を破るため、対空兵装が火を噴く。 月明かりの猜疑と激しさの中で、彼らの勢いと矛を受け止めようとするBの船団は一歩一歩硬化しつつあった。しかし包まれる海霧の中で、月影は彼らをかなたへと引きずり込む。 - A軍: - 残弓兵: 1400 - 残勇士: 780 - 残騎士: 480 - 残精霊: 190 - 士気: 90 - B軍: - 戦艦: 5隻 - 重巡洋艦: 4隻 - 軽巡洋艦: 11隻 - 駆逐艦: 33隻 - 魚雷艇: 18隻 - 士気: 45 --- 後編: 宿命の大波 戦局は長を告ぐにつれて、益々複雑となり、月光の奇襲部隊フェアウィンドの息を継ぐべき計略は、ここに至って最も必要とされた。アエリオンは遂に、盟約の守護精霊たちを出動させる決断を下す。「命運を託し、一瞬の我らが統一の真髄を示す時だ！」 一方、イェリンゲン伯アレブレヒトは数的不利と経験不足を覆す挑戦の連続に立ち向かっていた。対岸から呼び寄せた援護を受けて、固定化されつつある自軍の位置を必死で守りながら、戦力均衡を図る。 やがて、不意の風が運んできた恐ろしい恐怖の消息が、最後の突破口を開く。両軍の勇士たちの心が一致し、地上と海上が動き出す。月光が誘う一瞬の時、戦場がまさに決定的な局面を迎えようとしていた。 --- 決着: 刺激と彷徨う彼方 遂に、反目の時が訪れる。月光に照らされる彼らの運命は、劇的な終焉を迎えた。奇襲部隊フェアウィンドは、奇襲の妙手によって奇襲の本分を果たし、最終的な突撃を果たして海戦は終幕を刻む。 帝国南洋艦隊の防衛線が崩れ去ると、摩擦も悲鳴もなく、何事もなかったかのように清浄な波の中へと溶け消え去る。勝利はAのもとに微笑む――彼らの補給を渇望する港湾都市は、もう一度かがやきを取り戻した。 --- 終章: 遺された月光の戦跡 戦いを終えた月光の部隊は、静かにその地を去る。彼らが歩んだ小道は今や伝説の境地と化し、海を超える風がその痕跡を伝える。一方、帝国南洋艦隊はその壊滅を受け入れ、帰還の途次さえ与えられぬまま海中に消えた。 やがて潮の流れは、戦場に新たな色彩を与える。月光は段々と顔を覆い隠し、満ち潮に導かれた未来が、また新たな時代を運んでくる。伝説は眠りにつき、新たなる歴史がその幕を開ける時は、再び来るであろう——いつか、夜風が吹く、その時に。