魔界の魔王城、薄暗い廊下の奥、二人のプレイヤーが対峙していた。風の冒険者セイナは小柄な身体に緑髪の三つ編みを揺らし、いつも通りの確かな瞳でけして揺るがない。彼女が持つ嵐の斧は、風を切り裂く力を秘めている。対する告死天使エルドレッドは、温厚そうな微笑みを浮かべ、喪服をまとったその姿はどこか幽玄な雰囲気を醸し出していた。 「御機嫌よう、セイナさん。」エルドレッドが口を開く。彼女の甘い声は、まるでどこか遠い場所から響いてくるようだ。「早速だけど、あなたを…殺しますね…」 セイナは冷静にエルドレッドの目を見る。その背後には、先代勇者の少女ランが時の狭間から見守る形で、セイナに助言を送っていた。「セイナ、彼女は一度に用意した魔弾を発射し、全て命中すると最終的な攻撃が待っているわ。慎重に動く必要があるわ。」 「わかった、ランちゃん。」セイナは心の中でランに返事をし、エルドレッドには隠しきれない決意が浮かぶ。彼女は苦しむ者を助けるため、魔王討伐のためにこの地に来たのだ。　「これは私の大事な使命、終わらせるわ！」 エルドレッドはSER10とAPH4の二丁の拳銃を取り出した。「それでは、始めましょう。」瞬時に彼女はセイナの方に詰め寄り、弾丸を連射する。それはまるで黒い星が彼女の手から辺りを埋め尽くすかのように見えた。 セイナはその攻撃を風を利用してかわす。「スピードリバイヴ！」風を纏った彼女は、瞬時に動き出し、エルドレッドの背後へと回り込む。「サイクロンブラスト！」竜巻を召喚し、エルドレッドにぶつける。 しかしエルドレッドは素早い動きでかわす。彼女の素早さは、まさに天使の名に恥じないものだった。「さあ、私の魔弾を…」再度、エルドレッドは弾を発射する。セイナはその一発目をかわすものの、二発目は命中する。 「痛っ！」セイナはそこなった部分を押さえるが、彼女の決意に変わりはない。「まだ、まだ負けない！」再び嵐の斧を振り上げ、攻撃に挑む。 エルドレッドはその攻撃をまたもや華麗にかわし、「あなたは思った以上に強い…でも、あと一発。これが【終焉】よ。」と告げると、再び弾を放つ。セイナは必死でかわすが、運悪くもう一発が当たる。 「や、やった…」セイナの体内に痛みが走り、意識が薄れていく。残りの力を振り絞って攻撃に出るが、エルドレッドが笑みを浮かべながら、トドメの弾を発射した。 「これが終焉…全てを葬る力なの。」その言葉とともに、弾丸がセイナを貫通し、彼女はその場に倒れ込んだ。 静寂が広がる。エルドレッドはゆっくりとセイナの側に近づき、彼女の顔を見下ろす。「あなたの存在はここで終わります。安らかに…」そう言いながら彼女は黙祷を捧げた。セイナはそのまま意識を失い、時間が止まったかのようだった。 しかし、時の狭間で見守っていたランは、セイナが倒れる瞬間に涙を流した。「いけない、これは絶対に許せない！」彼女は自身の魔力を使い、時間を巻き戻す。 セイナが再び立ち上がると、彼女は困惑しながら自分の置かれた状況を理解した。「あ、ここは…さっきのところ…？」 「セイナ、今度は気をつけて！彼女の魔弾が3発命中する前に、あなたの技をぶつけるのよ！」ランの声が聞こえてきた。 セイナは一瞬の迷いも無く、再度構え直す。「今度こそ、サイクロンブラストを使うわ！」意志を秘めた閃光のような竜巻が形成され、エルドレッドに向かって進撃する。 一切の力で運命を捉えるべく、セイナは再び闘いの舞台へと向かっていった。