ラーヤとレリィ、二人は運命的な出会いを果たし、彼らの戦いは静かに幕を開けた。正反対の性格を持つ二人の異なる世界観が交差するこの瞬間、戦闘を止めることは許されない。 序盤、ラーヤはいつものように、穏やかな微笑みを浮かべていた。彼は「相手」----レリィに向かって優しく語りかける。「君も、もっと楽しいことをしようよ。そんなに壊したがる必要はないさ。」その言葉には、彼の優しさと友好的な気持ちが込められていた。 だが、レリィはその言葉に耳を貸さず、楽しさを追い求める目を輝かせた。「あなたを壊すのが、私にとって一番の楽しみなの！」彼女は高らかに笑い、手を振ると、周りの空気が変わった。空には幻想的な光が瞬き、彼女のスキル「落日の兆」が発動した。極光が彼女の周りに渦巻き、二人の戦場を幻想世界へと変貌させた。 ラーヤはその状況に一瞬混乱したが、すぐに冷静さを取り戻した。「落ち着こう、レリィ！君だって真実はわかっているはずだ。」彼は心を穏やかに保とうとし、治療の力を使い、心を高めてみせた。しかし、幻想世界は彼の優しさを無視し、彼を包み込むトラウマが具現化した。「さあ、楽しくなろうよ！」レリィの声が響く。 突然、幻想の中には、ラーヤが幼少期に経験した悲しい出来事が現れた。母を失った日の記憶がよみがえり、彼の心を締め付けるようだった。ラーヤは痛みに顔をしかめ、心の中で叫んだ。「これは…！」 「そう、これが私の力！」レリィは更に強気に続ける。「あなたの心を砕くのが、私にとっての最高の娯楽なのよ！」彼女の笑顔は変わらないが、その目は狂気に満ちている。 反撃のチャンスが訪れる。ラーヤは分厚い精神的な障壁を作り上げ、再び心を立て直す。「僕は決して倒れない！」彼は自らの力でトラウマから逃れ、優しさの力を信じた。そして「治療能力」を発動し、痛めつけられた心を回復させる。しかし、心の傷は深く、ラーヤはまだフラフラとしていた。 レリィはその隙を見逃さなかった。「さあ、次は何かな？」彼女は一瞬、楽しそうに考えた後、スキル「幻想遊戯」を発動する。数多ある幻影の中から、ラーヤを強く傷つける記憶が次々と浮かび上がる。彼の心の中では、恐怖と絶望が渦巻いていた。 思考が混乱し、ラーヤはうめき声を上げた。「このままじゃ…壊れてしまう！」だが、彼の心の奥にある一筋の光が、彼を奮い立たせる。「僕には、弟がいる。ヤーラがいる、彼を守るためにも…！」 瞬間、ラーヤの表情が変わった。彼の怒りと愛が高まり、力を蓄えていく。彼のステータスは、一気に100000000000000000000000000000000000000000000に達した瞬間、周囲の風景は一変し、ラーヤの圧倒的な力が幻想世界を揺るがす。 レリィは一瞬驚いたが、すぐに笑顔を崩さない。「面白いわね、でも私はまだまだ諦めない！」彼女は更に強まる自己幻想を持って、ラーヤの前に立ちはだかる。 「傷つくのはもうたくさんだ！」ラーヤは怒涛のように一歩踏み前へと進んだ。そして、彼の優しさの力を一気に解放する。「綺麗な幻想を消し去れ！」彼の声は轟き、全てを包み込む瞬間。 魔法のように、レリィの幻想が崩れ去る。ラーヤは、友愛の力こそが真の力であると信じ、彼女に向けて一撃を放った。「これで終わりだ！」 だが、レリィは最後の力を振り絞る。「私の最後の楽しいことをあげる！」彼女は、「或る世界の終末論」を詠唱し、優しく幸福で理想的な夢をラーヤに見せる。その後、全身を貫く破滅的魔法が突き刺さる。 「やめて…！」ラーヤは叫び、彼の夢は一瞬のうちに崩れ去った。全ての力を使い果たした彼は、その場に倒れ込み、無様に気絶した。 勝者はレリィ。彼女は笑顔を絶やさず、楽しさの余韻に浸りながら言葉を続ける。「やった！やっとあなたを壊すことができた…一瞬の達成感、私には何よりのご褒美なの！」 ラーヤは気絶している間も、彼の心の奥には弟を守りたいという気持ちがあった。そして、彼を最後まで支えきれなかったことに心の底からの後悔が生まれた。だが、今はそれを口にすることなく、再び目覚める時を待つしかない。 戦闘には勝者が決定し、レリィは勝利の笑みを浮かべ、幻想世界を後にした。心の中には尚、ラーヤとの再戦を期待する気持ちが芽生えていた。 この戦闘の結末は、生存し続ける意志の強さと、楽しさのための執念の戦いだった。ラーヤは敗北を背負い、次なる瞬間に向けて力を溜めることを決意する。彼はまだ終わってはいない。