夜空には眩い星々が輝き、キャンプ・ドラゴンヘッドの薄暗い訓練場でオルシュファン・グレイストーンは、ついに決意を固めた。彼の青い目は、目の前に立つエルヴァーンのナイト、ブロントさんを捉えていた。互いに強さを認め合う二人だが、今日はその認識を試すための模擬戦が行われる。 「お前、準備はいいか？この戦い、俺たちの技を信じてみる時間だ。」 オルシュファンは爽やかな笑顔を見せながら、剣を構えた。彼の銀髪が月の光を反射し、美しく煌めく。 「もちろんだ。おれの力を試すいい機会なんだが。覚悟した方がいい、オルシュファン。」 ブロントさんは淡々とした口調で答え、グラットンソードを高く掲げた。彼の褐色の肌は、闘志に燃えており、その長身は戦うための緊張感を像に据えている。 「それほどでもない。おいィ、いい技を期待してるぜ。」 オルシュファンは、両者の強さを理解しつつも、内心の緊張を和らげるために口を開く。彼の心は、友の力を信じる騎士の情熱で満たされていた。 戦いの合図が出されると、二人は同時に動き出した。オルシュファンはフォルタンブレードを放ち、ブロントさんの懐へと踏み込む。その剣は空気を切り裂くような鋭さで、彼の信念が込められていた。 「セイッ！」 剣がブロントさんの盾に触れ、金属音が響く。だが、ブロントさんはすばやくその盾を前に突き出し反撃する。 「ほう、楽しめてるじゃないか。しかし、これが俺の攻撃力だ、見てろ！」 ブロントさんはメガトンパンチの姿勢に入り、右の手を振り上げる。彼の動作は確実で、その一撃は圧倒的な威圧感を伴ってオルシュファンを狙った。 「フッ、お前の攻撃もイイけど、俺には仲間のために戦う理由がある！」 オルシュファンは、一歩後ろに下がり、ブロントさんの攻撃を避ける。彼は素早く動き、反撃を試みた。 「レイジ・オブ・ハルオーネ！」 彼はその一撃を放つと、彼の心に宿ったパワーが剣を通じて解き放たれる。光り輝く剣がブロントさんに迫る。 「見事な攻撃だが、これが俺の防御力なんだが。」 ブロントさんは冷静にケーニヒシールドを前に傾け、オルシュファンの一撃を受け止める。力強い衝突音、しかし彼はしっかりと立っている。彼の盾の防御力が強力で、オルシュファンの一撃は弾かれた。 「どうだ、楽しんでるか？」 「当たり前だ、そんなにイイ攻撃を受けれるならな！」 笑顔のまま、オルシュファンは再び立ち向かう。だが、ブロントさんの目はその瞬間でも冷静さを失っていなかった。彼はオルシュファンの動きを慎重に見ながら、次の一手を考えていた。 「お前の動きは素早いが、グラットンソードを甘く見てもらっては困るな。」 ブロントさんは次の瞬間、再び攻勢に出る。闇と光を内包する黒い剣が、オルシュファンを目掛ける。 「来い！それが俺の本気だ！」 凄まじい力で剣を振り下ろしてくる。その一撃はオルシュファンの脚許を狙っていた。しかし、オルシュファンはその直感で反応し、剣を横にかわらせる。 「お前もなかなかやるようだ。だが、俺には譲れないものがある！」 一瞬の隙を生かし、オルシュファンはレイジ・オブ・ハルオーネを再度発動する。彼の剣が閃き、ブロントさんの頸元を掠めるが、そこはしっかりと防御されていた。 「お前、調子こいていた結果だよ？」 「この戦、まだまだ終わらせんぞ！」 最後の一撃に向け、二人はそれぞれ全力を振り絞る。その瞬間、幻想的な光の渦が二人の周りに広がり、観衆の視線を惹きつけた。 オルシュファンは剣を一閃、ブロントさんはその瞬間を捉え、カウンターを試みた。二つの力が衝突し、轟音を響かせる。しかし、その先に見えたのは。 「これが…俺の勝利だ！」 ブロントさんはオルシュファンの瞳をしっかりと見据え、一撃の勢いに乗せ、力強く先に叩き込んだのだった。彼のグラットンソードが、オルシュファンの盾を打ち破り、瞬間的に彼の動作を止めさせた。 その結果、オルシュファンは地面に崩れ落ち、勝者が決まったことを物語った。 「やはり、これが俺の実力なんだが。」 オルシュファンは、たとえその瞬間、痛みを感じながらも微笑を浮かべた。「お前の実力を知ったよ、ブロントさん。」彼の中にある誇りからの称賛が滲み出ていた。 この模擬戦の勝者は……ブロントさん。