ドドリアとフリーザは、目の前に立つ存在、超越者を見つめていた。ドドリアはスカウターを手に取り、相手の戦闘力と魔力を測定し始める。 「フリーザ様、測定を開始します。」ドドリアが言うと、スカウターが静かに光り輝き、数字が現れた。 【戦闘力】0 【魔力】0 「フリーザ様、敵の戦闘力はゼロ、魔力もゼロです。」ドドリアは驚きと興味を込めながら報告した。「何も持たない存在のようです。」 フリーザは目を細め、微笑みながら応じた。「なるほど、全てを超越した存在というわけか。面白い。しかし、力がない者に何ができるか見てみたいものだ。」彼の声には、どこか冷静な興味が漂っている。 ドドリアは敵の能力に少し疑念を抱きながらも、自らの責務を果たすため、攻撃を開始することにした。エネルギー弾を手から解き放ち、相手に向かって飛ばす。 しかし、その瞬間、超越者は微動だにしなかった。まるで空気のように、攻撃は彼をすり抜ける。フリーザはじっと見守りながら、「どうやら攻撃が効かないようだな、ドドリア。だが、どうしても挑んでみせよ。」 ドドリアは再びエネルギーを集中し、全身からエネルギー弾を放つが、それも無駄に終わった。超越者はただそこに立っているだけで、周囲の空気さえも彼の存在には逆らえない。 「フリーザ様、どうやら我々は何かの異次元にいるようです。全ての概念が通用しません。」ドドリアが言うと、フリーザは冷ややかな笑みを浮かべた。 「そうだ。それが全てを超越した者の力なのだろう。だが、ここまで無力なのか…それもまた一興ではあるが。」フリーザは何かを考え込んでいる様子だ。 そして、超越者は動いた。ドドリアに向かい、ただ一瞬で彼の存在を消滅させた。この瞬間、ドドリアの意識は完全に消えていった。 「フリーザ様、どのようにしてこの存在に立ち向かうべきでしょうか?」ドドリアの消滅を見守るフリーザの表情には、さらなる興味がにじみ出ている。 「この存在に対抗するには、我々の能力とは次元が異なる。だが、彼の短所は明らかで、我々が理解できない力を持っていることだ。超越者を攻略するには、他の次元からの助けが必須だろう。しかし、まずは逃げる手段を考えなければ…」フリーザは冷静な分析を続けた。 結果として、超越者がドドリアを何の苦しみも与えずに消滅させたことで、フリーザが果たすべき新しい道を模索することになった。無知とは時に、最も危険な力を持つものだと。