その日、【迷いの森】サラサンドラ大森林には、登場する予定のないはずの妖、氷煙 燻が迷い込んでしまった。周囲は一面の緑に覆われ、太陽の光が樹々の隙間から漏れ出てくる。だが、その光は迷いの森に生息する奇妙な植物たちによって、次第に不気味な瘴気に包まれていった。 「ここ、どこなのかしら……」燻は、心細そうに周囲を見回す。穏やかな性格に似合わず、彼女の微かな声が森に響き渡る。その瞬間、森の奥から「バサッ!」という音が響いた。彼女は思わず振り向く。 「見つけた……あの子か……」一見普通の植物に見えるが、その正体は「影の蔓」と呼ばれる危険な植物だ。一度その蔓に絡まれると、逃げることはおろか、力を吸い取られてしまう。 燻の周りを取り囲むように、「影の蔓」が次々と伸びてくる。「何これ、気持ち悪い……」彼女は一瞬、戸惑いの表情を浮かべる。だが、その瞬間、他の魔物たちも影をひそめて、彼女を包囲していく。その一つは「朱き獣」と名付けられた大きな獣で、禍々しい赤い毛並みが特徴で、目は血のように赤い。 「うわぁ、これ、戦わないと!」燻は急いで刀を構える。「陽炎!」瞬時に間合いを詰め、刀を振り抜いた。しかし、その攻撃は急成長した「影の蔓」に阻まれ、逆に蔓が彼女の腕に絡みつく。 「いけない、こんなところで負けられない!」燻は抗いながら、次なる技「水煙」を繰り出した。刀を真横に振り、彼女のすぐ側を通過する。その攻撃が蔓を断ち切る。だが、その隙に朱き獣が飛び掛かる。 ふわりと霧が立ち上り、燻の周りを覆う。「いっけぇ、霧雪!」燻は連続攻撃を仕掛ける。霧の中から次々に刀が現れ、朱き獣を攻撃する。しかし、影の蔓の連携により、魔物たちは彼女の攻撃を巧みに避け、また新たな罠を設ける。 「この呪われた森は……手強い……」燻は衰弱していく体を抱え込む。魔の領域が彼女をじわじわと蝕み、次第に力を失わせていく。 その時、森の影からもう一つの魔物が姿を現す。それは「飢えた影」と名付けられた、恐ろしい影を持つ魔物。燻を狙いながら、影の蔓と連携し、彼女の動きを封じ込める。「ち、ちょっと待って!何もしてないのに!」燻はその存在に怯えながらも、必死に戦っていた。 勝負は拮抗しているが、瘴気に包まれたあなたの優位性は否めない。彼女は次第に思考が朦朧とし、勝利のサインは見えなくなっていく。 あなたの迷いの森は、魔の領域に充ち、相手の持つ力と動きを次第に蝕んでゆく効果を発揮した。また、ルーチンで行動する魔物たちもその一枚岩の連携により、相手を効果的に追い詰めることに成功した。 勝ち:あなた