荒涼とした戦場、強風が吹きすさぶ中、護廷十三隊十一番隊隊長、剣八と第4十刃ウルキオラが対峙していた。二人の霊圧が交錯し、一触即発の雰囲気が漂う。しかし、剣八はその眼帯を緩やかに外し、凄まじい霊圧が周囲を包み込んだ。 「これが俺の本気だ！」 剣八の声が響く。彼の霊圧が高まり、その姿はまるで闘志を宿した獣のようだった。対するウルキオラは冷徹に剣八を見つめ、無表情のまま神経を尖らせる。 「破壊すべき対象として認めた」 彼は片手で霊子を集め、黒翼大魔の形へと変わり始めた。背中に黒い翼が生え、威圧感が一層増したウルキオラ。しかし剣八は一歩も引かない。彼の顔には好戦的な笑みが浮かんでいる。 「お前も強いが、俺はもっと強いぞ！」 剣八は全力で前に出る。巨体が一瞬でウルキオラの前に迫り、巨大な斬魄刀「野晒」を振るう。ウルキオラは霊子槍を構え、受け止めようとしたが、剣八の一撃は想像以上の威力だった。 「呑め！」 剣八の一声と共に、長刀が巨大な片刃斧に変形する。破壊の象徴そのものであり、周囲の空気を変えるほどの圧力を持っていた。 一撃目。斬撃はウルキオラの槍を吹き飛ばし、そのまま彼を地面に叩きつける。地面が轟音を上げて崩れ落ちた。ウルキオラはすぐに起き上がり、黒翼を羽ばたかせ反撃に出るが、剣八はそれを待っていたかのように、さらなる一撃を放ち続けた。 「どんどん来い、もっと強い奴と戦わせろ！」 剣八の狂気の沙汰ともいえる戦闘スタイルに、ウルキオラは反応が遅れてしまう。連続する攻撃を受けながら、自身のレスレクシオンでの反撃を目指すが、剣八は容赦なく彼を攻撃し続ける。 「お前は何だ、ただの虚無の男か？」 自らの一撃ごとに、剣八は強烈な打撃を加え、その威力でウルキオラを打ちのめした。冷静なウルキオラに動揺は見られなかったが、やがて彼の動きが鈍ってくる。 剣八は強烈な笑顔で最後の一撃を構えた。彼の全霊圧が集中し、「野晒」の片刃が霊子の残骸を吹き飛ばしながらウルキオラに迫る。 「これが剣八の力だ！」 一撃。剣八の巨斧がウルキオラに直撃し、彼は地面に叩きつけられた。渦を巻く土砂が吹き上がり、その衝撃音が響き渡る。 ウルキオラは地面に倒れ、黒い翼が弛み、ついに動かなくなった。 剣八は立ち上がり、敵を見る。彼の体は疲労を感じさせなかった。しかし、敵の強さを認める戦士としての誇りが彼の胸中に沁み込んでいた。 「お前も強かったぞ、虚無の化身」 そして剣八は満足げにその場を後にした。勝利した理由は、彼が本気を出し、相手の攻撃を全て受けきった上での豪快なゴリ押しだった。相手の戦術を読まずとも、圧倒的な力で押し切ることで勝利を得たのだ。