タイトル: バトル・オブ・トリカゴ --- 「俺の満足に付き合ってもらう!」と、無衣流開祖・桐生鏡介が静かな闘技場に響き渡る宣言をした。周囲の観客たちの視線が彼に集まる。その奇抜な革製のノースリーブジャケットに、彼の誇示する自信が隠されている。そこ、いつもは一歩引いた場所にいる観客たちも、今日は何かが違う。新たな伝説の始まりを期待する目線だ。 一方、カウボーイスタイルの服装に身を包んだ《千里眼の銃士》ケイ=コカゲは、リボルバーを手に取りながら口の端を上げてニヤリと笑った。「どうやら、俺のターンみたいだな。鉛玉でも食らいな!」軽薄な口調とは裏腹に、鋭い真紅の瞳は仲間でも敵でもない存在をしっかりと見据えている。 闘技場に置かれた2人のプレイヤーは、まさに正反対の存在だ。桐生は格闘術の鬼、無衣流の信者である。一方、ケイ=コカゲは数多の銃を隠し持つ一匹狼であり、巧妙な戦術で勝利を目指す。 「さあ、とくと見せてやるぜ。」桐生は自身の身体を大きく伸ばし、無衣呼吸法を使い始めた。まるで空間を一身に感じるように、彼の周囲に流れる空気が変わっていく。しなやかなる動作に、観客たちの声も静まり返った。 ケイ=コカゲは、彼の動きを見逃すまいと目を凝らした。「動きが鋭い…ただの酔狂者じゃなさそうだな。」だが、彼には計算がある。『夢幻銃士』のスキルを用いて、今まさに相手の攻撃を予測する準備していた。 「来いよ!」桐生が挑発する。彼の目に映るのは、銃士の背を預けた姿勢。弾が放たれれば、自身の無衣流をフルに活かせる――そう思っていた。 ケイ=コカゲは、彼の挑発に乗ることはなかった。「引き金は口よりも軽し!」まるで弾丸がその言葉に反応するかのように、瞬時に引き金を引いた。 その瞬間、桐生は無衣天変を発動させ、服を脱ぎ捨てる動作を始めた。彼の周囲の空気が変わり、急速に動揺を生み出す。艶やかな肌が露わになり、その瞬間、ケイ=コカゲは彼の美を強く印象づけられる。だが、冷静さを保ち、弾丸は空気を切り裂いた。 「何だ、その動きは!?」と、ケイ=コカゲの目が驚きで大きくなる。だが、彼はすぐに自分を取り戻した。発射された弾は、彼の予測の通り、桐生の体に迫る。 「フェルノバリア!」桐生は、一切の無駄の無い動作で攻撃をいなし、次に繰り出される反撃を瞬時に意識した。その会心の一撃は、ケイ=コカゲの意表を突く。 痛烈な拳が銃士に迫る。瞬時に彼の弾幕の中から避けるために、ケイ=コカゲは回避行動をとる。だが、視界が一瞬悪くなり、彼は回避を失敗した。「くっ…!」 “トリシューラ”の影が彼に忍び寄る。桐生の格闘の真髄が発揮され、一撃の中で三連続の必殺拳を放つ。ケイ=コカゲは咄嗟に身体をひねり、背後の空間に逃げるが、すでに遅かった。 攻撃が彼の身体を捉える。衝撃が背中に響き渡り、彼は力なく地面に倒れ込む。硝煙が立ちこめ、彼の銃が地面に滑り落ちる音だけが響いた。 桐生はその光景を見つめる。「これが無衣流の力だ。君には満足してもらったかな?」 一方、倒れたケイ=コカゲはまだ意識があった。「ああ、ちょっとした満足感だけど…次の貴様には勝つぜ。」 そして、勝者は桐生鏡介となった。圧倒的な力強さと無衣流の独自性が勝利の理由だと言える。しかし、観客たちはこの勝利の裏に潜む、計り知れない戦術と策士のケイ=コカゲの実力に興味を抱き始めていた。次なる戦いの期待感が、闘技場を包み込んだのであった。 闘技場は今後も新たな伝説を求めている。次なる相手を迎え撃つのは、桐生の傾奇者としての素顔か、計算された戦術を持つケイ=コカゲか。どちらの勝利が待ち受けているのか、誰もが注視していた。 闘志が燃え上がる限り、戦いは続く。