第1章: 顕現 「先に逝く、せいぜい頑張れ」 陰からもたらされる影の濃厚な気配が立ち込め、伏黒恵が呟いた瞬間、目の前に白い巨大の人型が現れた。その名は、八握剣異戒神将 摩虎羅。摩虎羅は黒いズボンを身にまとい、目元には左右二対の翼が生え、頭上の方陣が静かに回転している。不気味な静けさの中、彼は無言のままそこに立っていた。 第2章: 突如の遭遇 現れた摩虎羅が決戦の場に立つと、突如として目の前に現れたのは特級術師 蒼星。彼女はまるで15歳の少女のような姿をしているが、その目には異様な冷酷さが宿っていた。 「私のことを知らないの？ 皆、自分を知っていると思ってるのよ。」 摩虎羅から一歩も動かず、無言のまま彼女を見据える。蒼星はその言葉を無視して攻撃の準備を始める。 第3章: 襲撃体制 「蒼白呪波！」 蒼星は力を込め、呪力を放出した。彼女の周囲に現れる青白い光が展開し、摩虎羅に向かって放たれる。瞬時に蒼白の衝撃波が摩虎羅を襲う。 しかし摩虎羅は、その瞬間、頭上の方陣が ｶﾞｺﾝ と鳴り響き、概念に適応する力を持つ。衝撃波が彼の身体に触れると、まるで水をかわすように、その力を受け流す。 第4章: 摩虎羅の反撃 適応するたびに摩虎羅はさらに強くなる。その影響で、彼は蒼星の攻撃を完璧に無効化した後、瞬時に反撃へと移行した。彼の腕に装着された退場の剣が青白い光を裂く。 「退場の剣、貴様の呪力を祓わせていただく。」 摩虎羅の剣が振り下ろされると、蒼星はその動きを見て取ったが、反応が間に合わない。衝撃が彼女に直撃する瞬間、蒼星の呪力は一気に減少し、その身体は呪霊に特効の効き目を受け、黒い霧となり消滅する。 第5章: 再び霧の中 蒼星の黒い霧は復活するが、彼女はすでに幻想同一体の状態となっていた。「私の呪力はほぼ無限に近い・・・でも、あなたの術式とは相性が悪いみたいね。」 再生した蒼星は冷静に自身の状況を分析する。地面に姫のように舞い戻った彼女はつぶやく。 「いざとなれば、私には一手ある。」 第6章: 策の発動 「積乱跳躍！」 瞬時に短距離の瞬間移動を行い、摩虎羅の死角にまわり込む蒼星。彼女はすぐさま摩虎羅の背後から雲のように迫る。 「やっと捕まえたわ、次は貴方の番！」 しかし、摩虎羅はむしろその瞬間を待っていたかのように、再び方陣が回り始め、黒閃を発動した。呪力を込めた打撃が命中した際に生じた現象で、威力は通常の2.5倍に達する。 第7章: 盛り上がる戦闘 摩虎羅の攻撃が蒼星を直撃し、強力なエネルギーが彼女の身体を吹き飛ばす。蒼星の身体は何度も宙を舞い、ようやく地面に着地するも、その抵抗力は奪われた。 彼女は必死に立ち上がりながら、精神を集中させ、迫り来る摩虎羅に対抗する。「紅黒呪波！」 広範囲の物質が収縮し、摩虎羅の動きを一瞬止めさせる。彼の方陣も一時的に停止した。 第8章: 戦況の変化 「今こそ、私の勝機！」 蒼星はその瞬間に全力を尽くし、彼女の呪力を捧げて、再び蒼白呪波を放つ。同時に、周囲の空間が彼女に味方するかのように歪み出す。 「一発で仕留めさせてもらう、貴様の終焉だ！」 しかし摩虎羅は、何度も適応を続け、強化した身体能力を生かして、蒼星の攻撃を引きつけながらもその効果を薄めていく。 第9章: 終局への兆し 戦闘が続く中、摩虎羅は頭上の方陣が回転する度に身体の傷が癒え、その適応力はもはや限界を知らない。彼は右手に持った退場の剣を高く掲げた。 「もうおしまいだ、蒼星。」 蒼星はその言葉を耳にしても、動揺する様子はない。ただ冷静に、次の一手を考える。 第10章: 巳ぬ勝者と敗者 摩虎羅の剣が再び蒼星に向かって振り下ろされた。彼女は幻想体としての力を注ぎこみ、抵抗しようとしたが、いっそう増した摩虎羅の攻撃力には則ばなかった。剣が当たると、蒼星の呪力がさらに減少し、結果的に彼女は制御が効かなくなった。 「まさか、私がこんな形で消えるなんて……」 その後、蒼星は抵抗しきれず、ついに黒い霧となり消失してしまった。摩虎羅は静かに立ち尽くし、方陣が一回転し終わる。 ───敗者名: 特級術師 蒼星 身体を構成していた呪力が全て失われ、幻想同一体としての特性を失ったため完全に消滅した。摩虎羅の攻撃を受け続けることで、精神的にも肉体的にも限界に達し、自身の存在を維持できなくなった。