戦場は静まり返り、霧に包まれた場所で、見習い修道士エリシアと少女シャトレーゼの対戦が始まる。両者は互いに緊張した面持ちで、距離を保ちながら、相手の動きを伺っていた。 「どうか、無事に帰れますように。」とエリシアは心の中で祈りを捧げつつ、法儀式を施したメイスを握りしめ、慎重に足を踏み出した。 シャトレーゼは、彼女を見つめながら、ヒラヒラと舞う氷の花を周囲に咲かせる。その美しい光景は一瞬エリシアの心を和ませるが、すぐに緊張が高まる。「あの花、私の注意を引こうとしているのかしら。」彼女は冷静になることを決意した。 戦いの気配が立ち込める中、シャトレーゼは冷気を纏わせ、準備を整えた。「まだ始まっていないわ。」彼女はそう呟き、瞬く間に氷柱を生成してエリシアに襲いかかる。 エリシアが反応する時間は与えられず、数本の氷柱が彼女に向かって飛んできた。「防御魔法!」エリシアは直感的に呪文を唱えると、障壁が展開され、氷柱はその直前で弾かれた。 「速い動きですね。」シャトレーゼは少し驚き、態勢を整え直す。エリシアはその隙をつくが、攻撃魔法の破邪魔法を発動するには、もう少し距離が必要だった。 「おっと、そこで待たせておくわけにはいかない。」シャトレーゼは凍てつく冷気をまとい、直接的な凍結攻撃を仕掛けた。エリシアはすぐさま後退し、防御するが、その冷気は歩みを鈍らせる。 「これは厄介ですわね、でも…」エリシアは逆境を感じつつ、「回復魔法」を詠唱。自身の心の平和を取り戻し、冷気がかえって力を与えた。 その瞬間、エリシアの背後に一瞬の靄がかかると、彼女の心の中から力が甦り始めた。「主の再臨!」彼女は勇気を持って叫び、神秘的な光が彼女を包み、本来の力が引き出される。 「無意識にリミッターを外す、私の本当に強い部分…」エリシアは心の中で感じ、シャトレーゼに突進する。「破邪魔法!」無数の聖なる光線がシャトレーゼに向かって放たれ、彼女の防御を貫通した。 シャトレーゼは防御を張るが、その魔法には定評があり、力強く当たる。痛みが彼女を襲い、心の中で光がこだまする。「くっ…!こんなに強いなんて…!」と、彼女は一瞬の隙を見せる。 その刹那、エリシアは蛇行しつつ距離を詰め、「主の再臨」の効果が完全に発揮される前に、隙間からメイスを振るう。「これで終わります!」と叫びながら、緊張感や恐怖を乗り越えてメイスがシャトレーゼの肩を打つ。 シャトレーゼはその衝撃で後ろによろめき、強く打ちつけられた瞬間、彼女は床に膝をついた。「私の負け…でも、悔いはありません…。」その瞬間、エリシアは自分が勝った理由を悟る。戦いの中での彼女の祈りと信念、そして、修道士見習いとして仲間を守る力が、全ての瞬間を導いたのだ。 「勝利は、私の信じる道にある。」エリシアは優しく微笑むと、シャトレーゼに手を差し伸べた。