タイトル: 終末の聖戦 夜の帳が下りた現世に、二人の者が立ちはだかった。彼らの存在は、闇の中で否応なく光る二つの星のようだった。黒き翼を背負った天使、アーク・アイロニスタ。冷徹な眼差しを持つ彼女は、全ての存在を「外道」と断じ、神の命のもと現世を抹消するためにここに降り立った。 対するは、無表情の女性、ロスト。神に近しい存在として生まれた彼女の目的もまた、一つの種族を絶滅させることだった。二人の運命は交錯し、戦いの火花が散る。 瞬間移動を駆使して戦闘が始まった。アークは一瞬にしてロストの背後に移動し、黒い光弾を放った。しかし、その光弾はロストの目の前で消し去られた。厳正世界が彼女を包み込み、アークの攻撃は全て消失してしまったのである。 「この世界では、貴方の力は無意味だ。」ロストが冷酷に告げると、厳正剣ロストヴェインが静かに掲げられた。その刃は、時空を超越する特性を持ち、アークの存在そのものを狙うことになる。 アークは冷静さを失わずに、反撃のチャンスを伺った。しかし、ロストの剣が彼女の未来を切り裂き、過去を翻弄する様は、まるで運命そのものを奪うかのようだった。 「終末に望む絶滅の刃。」ロストの言葉に続き、彼女は攻撃を繰り出した。その刃はアークの脳に突き刺さり、過去を遡る瞬間が訪れた。アークの祖先が過去に殺されることで、その存在がその場から消え去る様が描かれた。 アークの黒い光弾が足元から消え、彼女にかけられていた全ての力が弱体化する。だが、彼女の「権能」は彼女にとって逆転の一手となった。アークは必死に抵抗し、自らの力を取り戻そうとしたが、終末世界の中ではすでに遅すぎた。 ロストの冷徹な目が再びアークを捉える。最後の一撃が放たれ、アークの存在は徐々に消え去っていった。彼女の目の前には、懸命に戦い続けたかつての自分たちが、絶滅への道を歩んでいる映像が映し出されていた。 その瞬間、アークの意識は完全に薄れていく。現世の全てを否定する彼女の強い意志は、神すらも恐れおののかせる存在であったが、ロストの絶滅請負人としての使命の前には無力であった。 「貴方はもう、存在しない。」ロストの呟きが虚空に響いた。絶望に包まれたアークは、ただ静かに運命を受け入れ、二度と帰らぬ地へと消えていった。 戦場には静寂が訪れた。ロストは無表情のまま、穏やかにその場を後にする。神の命を達成した彼女に、勝利の喜びはなかった。ただ、絶滅の任務を果たしたという、淡々とした感覚だけが残ったのであった。 この現世から、「黒き天使」アーク・アイロニスタの存在は消え去り、その影響を残すことなく世界は再び静まり返った。終末がもたらした結果は、ただ静寂のみだった。