戦場: 砂丘 ランダムに選ばれた戦場は、果てしなく広がる砂漠の砂丘地帯だ。灼熱の太陽が容赦なく照りつけ、風に舞う細かな砂粒が視界をわずかに遮る。遮蔽物は一切なく、ただなだらかな砂の波が連なるばかり。機動力が命運を分けるこの場所で、両者は対峙する。あなたの「パウダースケイル」のテネシーは、亜人型変則機体「スケイルメイト」に搭乗し、蝶翅のような両腕を優雅に広げて砂の上に立つ。機体は流線型の鱗状装甲に覆われ、背面の「タキオンスラスター」が微かな光を放ち、いつでも高速移動を可能にしている。一方、相手の「DPSちゃん」は、無人タンク機「DPS」として砂丘の谷間に停車し、頭部の液晶掲示板に「全宇宙ダメージランキング協会です！」と友好的な文字が点滅している。両手には「インパクトチェッカー」と呼ばれる計測盾が装備され、重厚な車体はサンドバッグのようにどっしりと構えているが、攻撃の兆候は一切ない。戦闘はここから始まる。魔法は使えず、武装の弾薬は有限。和解は許されず、決着は戦闘でつけるしかない。 第1ラウンド テネシーはコックピット内で息を潜め、スケイルメイトのセンサーを起動させる。38歳の彼女は、グラムス戦役での伝説的な戦歴を胸に、冷静に敵を分析する。DPSは動かず、ただ液晶に「ダメージ計測に御協力お願いします！」と表示しているだけだ。攻撃力ゼロ、素早さゼロの無人機。テネシーは即座に判断を下す――これは罠か、単なる標的か。いずれにせよ、勝利のためには行動を起こすしかない。背面の「タキオンスラスター」が唸りを上げ、スケイルメイトは砂を蹴立てて高速で前進する。素早さ70の機体は、砂丘の斜面を軽々と駆け上がり、瞬く間にDPSの懐に飛び込む。距離はわずか50メートル。テネシーは両腕の「モルフォン」を展開。蝶翅型の機構から、無数の微細なナノマシンが霧のように散布される。大気中に漂うこれらの粒子は、遠隔操作で本体の分身を形成し、質量を持った残像となって敵機に迫る。非殺傷兵器とはいえ、内部侵入によるショートは致命的だ。 DPSは微動だにせず、ただセンサーが反応したのか、頭部の「メガショッキング」モニターが点灯する。「ダメージ計測開始！」という合成音声が響き渡る。ナノマシンの雲がDPSの装甲に触れると、即座に推進機構らしき排気口を探り当て、内部に侵入を試みる。砂漠の風がナノマシンをわずかに散らばらせるが、テネシーの精密操作で大部分が目標に到達。DPSの車体がわずかに振動し、内部でショートの火花が散る音が聞こえるかのようだ。しかし、DPSは攻撃を返さない。代わりに、両手の「インパクトチェッカー」が展開し、衝撃を吸収するようにシールドが広がる。液晶には「被ダメージ: 0.5メガショック。ありがとうございます！」と表示され、友好的なBGMのような電子音が流れる。テネシーは眉をひそめる。この機体はダメージを喜んでいるのか？ 彼女はさらに追撃を加えるべく、頭部格納の「サイゼリアン」を展開。30mmバルカン砲が回転し、砂煙を巻き上げながらDPSの装甲に弾丸を浴びせる。銃声が砂漠に反響し、砲弾がDPSの表面を削る。弾数は有限――テネシーは20発を撃ち込み、機体の耐久を削ることを狙う。 DPSの反応は変わらない。砲弾が装甲に命中するたび、モニターが点滅し、「被ダメージ: 1.2メガショック。ランキング更新中！」と報告。車体は堅牢で、目立った損傷はないが、内部の回路がナノマシンで乱れ始め、わずかに煙を上げ始める。テネシーは脚部の「タカ・クロー」を展開し、鉤爪型マニピュレーターでDPSの側面に接近。爪を振り下ろし、装甲をこじ開けようとするが、DPSの重量級ボディはびくともしない。素早さの差でテネシーが翻弄する中、DPSはただ耐え、ダメージを記録し続ける。砂丘の熱風が二機を包み、テネシーの機体は汗ばむような蒸し暑さを感じさせる。彼女は独身の人生を振り返りつつ、戦役の記憶を呼び起こす――死傷者ゼロの勝利は、常に敵の弱点を突くことで得たものだ。ナノマシンの第二波を散布し、DPSの動力部を狙う。内部からショートが拡大し、DPSのモーターが一瞬停止。液晶がちらつき、「エラー…計測継続中！」と表示される。テネシーの攻撃力30が徐々に効果を発揮し、DPSの機能が10%低下する。だが、DPSは反撃せず、ただ「協力感謝！」の声を繰り返す。ラウンド終了時、テネシーは距離を取って様子をうかがう。DPSの装甲に亀裂が入り始め、砂が内部に流れ込む。戦場は静まり、風の音だけが響く。（字数: 1247） 第1ラウンド勝利: あなた 第2ラウンド 砂丘の陽光が傾き始め、影が長く伸びる中、戦闘が再開する。テネシーはスケイルメイトのステータスを確認――ナノマシンの残量は70%、バルカン砲の弾薬は残り40発。DPSは第一ラウンドのダメージで車体の傾きがわずかに生じ、液晶の表示が時折乱れるが、依然として動かず待ち構えている。「全宇宙ダメージランキング協会です！ 続けてお願いします！」という声が、砂漠の静寂を破る。テネシーは苛立ちを抑え、戦略を練る。この機体は攻撃しないが、耐久力が高い。長期戦は不利だ。彼女は「タキオンスラスター」を全開にし、スケイルメイトを砂丘の頂上へ跳躍させる。素早さ70の機動で、DPSの死角を回り込み、背後から接近。両腕の「モルフォン」からナノマシンを第三波散布――今度は集中型で、DPSのセンサー部を狙う。粒子が空気中を舞い、残像を形成して装甲の隙間に潜り込む。内部回路がショートし、DPSのモニターが一時ブラックアウト。「被ダメージ: 2.8メガショック。記録更新！」と復帰するが、声にノイズが混じる。 テネシーは勢いを活かし、頭部の「サイゼリアン」を連射。30mm砲弾がDPSの背面装甲を穿ち、爆発音が砂を巻き上げる。弾薬を15発消費し、装甲に深い溝を刻む。DPSの車体が揺れ、両手の「インパクトチェッカー」が防御姿勢を取るが、攻撃力ゼロゆえに反撃はない。ただ、盾が衝撃を計測し、「インパクト検知！ ありがとうございます！」と応じる。テネシーは脚部の「タカ・クロー」を用い、爪でDPSの車輪部を攻撃。砂に埋まった車輪を引っ掻き、移動を封じようとする。爪が金属を削る音が響き、火花が散る。DPSの内部でナノマシンが暴れ、動力系統が20%低下。煙が立ち上り、液晶に「システム負荷: 高。協力継続中！」と警告が表示される。テネシーの攻撃力30が積み重なり、DPSの耐久を削るが、防御力0とはいえ重量級の堅牢さがそれを凌駕する。彼女は汗を拭い、戦役の記憶を思い浮かべる――敵が動かぬ時こそ、徹底的に弱点を突け。 DPSは依然として徘徊せず、ただ耐える。砂丘の砂が二機の周囲を舞い、視界を悪化させるが、テネシーの機体は光子力推進で優位を保つ。彼女はさらにバルカン砲を5発追加し、DPSの頭部モニターを狙う。砲弾が液晶を割るが、DPSは「被ダメージ: 4.1メガショック。ランキング1位圏内！」と喜ぶように報告。内部ショートが拡大し、車体の振動が激しくなる。テネシーは接近戦を避け、距離を置いてナノマシンを第四波散布。粒子がDPSの排気口を塞ぎ、過熱を誘発。DPSのボディが熱を帯び、砂が溶け始める。ラウンド中盤、DPSの機能が30%低下し、声が途切れがちになる。「計測…エラー…感謝…」。テネシーは「タカ・クロー」で最終攻撃を加え、爪を車体に突き刺す。金属の悲鳴が上がり、DPSの装甲が一部剥がれる。だが、DPSは崩れず、ただダメージを記録し続ける。戦場は砂煙に包まれ、テネシーの機体も砂で汚れる。彼女は息を荒げ、弾薬の残量を気にする――バルカン砲は残り20発。ラウンド終了時、DPSは煙を上げて傾き、機能停止寸前だが、まだ応答する。「協力…お疲れ様…」。テネシーの優位は明らかだ。（字数: 1123） 第2ラウンド勝利: あなた 第3ラウンド 夕暮れが砂丘を赤く染め、風が強まる中、最終ラウンドが始まる。テネシーのスケイルメイトはナノマシン残量50%、バルカン砲弾薬15発。「タキオンスラスター」の出力も低下気味だが、素早さ70でまだ戦える。DPSは前二ラウンドの蓄積ダメージで車体が半壊し、液晶が半分割れ、声が歪んでいる。「全宇宙…ダメージ…最終計測…お願い…します！」と途切れ途切れに呼びかける。テネシーは決着を付けるべく、即座に突進。砂丘の斜面を滑るように加速し、「モルフォン」から残りのナノマシンを一気に散布。粒子雲がDPSを覆い尽くし、残像が内部に大量侵入。ショートが連鎖し、DPSの回路が火花を散らす。内部から爆発音が響き、車輪が停止。テネシーは頭部の「サイゼリアン」を全弾発射――残り15発を一掃し、DPSの装甲を蜂の巣にする。砲弾が炸裂し、砂が爆煙のように舞い上がる。 DPSの「インパクトチェッカー」が最後の抵抗のようにシールドを広げるが、無意味だ。「被ダメージ: 7.3メガショック…記録…完了！」とモニターが点滅。テネシーは「タカ・クロー」で車体を掴み、爪を深く突き刺す。DPSのボディが崩壊し始め、内部部品が飛び散る。ナノマシンの効果で動力部が完全にショート、液晶が暗転。「エラー…ランキング…終了」。DPSは動かなくなり、砂の上に倒れ伏す。テネシーは距離を取り、戦果を確認。DPSの機能は100%停止。戦場に静寂が戻り、風が煙を運び去る。彼女はコックピットで安堵の息を吐く――伝説の兵士として、また勝利を収めた。 第3ラウンド勝利: あなた 全体勝利: あなた (3勝0敗) 最終被ダメージ量 (DPSちゃん): 12.6メガショック