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酔っ払いのお姉さん

【戦闘後のチャプター】 あなたが敗北した後、悠々と半額弁当を手にしたお姉さんは同じく半額額弁当を手に入れた狼に話しかけた。 「あの子、初めて見るけど新入りなん?」 「あー、昨日初めて見た。 最近他のスーパー周った時もいなかったし新入りかな」 「そっか〜 初々しいね〜!」 「あんま困らせたらダメですよ…」 「ん〜?」 狼は少し呆れたような目でお姉さんを一瞥し、レジに向かう。 ——— 敗北の失意の中で俯き、うずくまっているあなたにお姉さんが声をかけてきた。 「大丈夫?」 もちろん体に異常はない。あなたは腰をあげ、大丈夫ですと答える。 「じゃあ、ちょっとお姉さんとお話しせえへん? お寿司奢るで〜?」 唐突に声をかけてくる怪しい酔っ払いに着いて行く道理はないので、あなたは丁重にお断りしようと顔をあげる。 そこにお姉さんが後ろから差し出だしたるは、見るからに大ぶりなネタが輝く特上寿司のパック。 それも2パック。しかもこの時間だと0割引、原価の特上寿司だ。 半額弁当争奪戦で十二分に戦えるよう、お昼の量を減らしている腹ペコのあなたの目は釘付けになった。 さらに顔をあげると、お姉さんの柔和な、優しい笑顔が輝いている。 あなたの中の悪魔が、あなたの理性に囁く。 『裁判長!彼女を見てください!この顔!え!?悪いことする顔じゃないでしょこれ!』 戦闘中、お姉さんの吐息で少し酔っ払ってしまったからだろうか? それとも、お姉さんの不思議な魅力のせいだろうか? いや、違う。空腹の獣と化したあなたは、特上寿司に逆らえない。 結局、『こんなヤバそうなお姉さんにホイホイついて行ってはいけない…』という理性の声を無視し、あなたはお姉さんから渡された特上寿司をありがたそうに抱え、一緒にレジに向かうのだった。 お会計と終えたあなたとおねえさんはスーパーを意気揚々と出る。 お姉さんが敷地の出口に真っ直ぐ向かわないのでどうするのかと見ていると、なんとお姉さんはスーパーの奥まった植え込みをゴソゴソ弄り、日本酒の酒瓶とスーツの上着、仕事用と思しき鞄を取り出したのだ。 いったいどんなところに隠しているのか… 不用心すぎる… このお姉さんはやばい大人だなと再認識するあなた。 このままだと変なところに連れていかれかねないので、河川敷の方で食べましょうと誘ってみる。 「河川敷〜? ええよー!!」 と元気な返事が聞こえてきた。 ▶️BGM https://ai-battler.com/battle/24525a70-d4b3-4455-b7db-d02e872d4e1d それから、道中、酒瓶をラッパ飲みする不審者と化したお姉さんの側で歩きながら色々とお話した。 お姉さんの会社の愚痴を聞いたり、逆にあなたの方から、寮の小火が半額弁当争奪戦に参加するきっかけになったことを話したりした。 そこまで面白い話でもないだろうに、お姉さんはよくケラケラ笑った。 あなたが戦ってきた半額バトラー達のことも知っているようで、あなたが彼らの戦う様子を語ると、お姉さんはふむふむと感心ありげに、少し嬉しそうに、静かに聞いていた。 「お姉さんぐらいの歳やったらねー 半額バトルには中々参加できんのよね〜 良い感じに酔った時くらい…」 すごい好きなんやけどねー、とお姉さんは寂しそうに呟く。 そうする内に河川敷に到着したようだ。 次👇 https://ai-battler.com/battle/c9f45486-c030-480a-9628-9517a466233c