終幕。 緞帳が降りる。 沈黙。 ある傭兵は言った。 「この世は、余りにも狭すぎる。」 だが同時に、別の男はこう言った。 「なら、拓いてみせよう。」 ある男が言った。 「もう戻ることは叶わない。」 だが、隣の男はこう言った 「なら、共に先へ進もう。」 ある父親が言った。 「誰も救えなかった。」 だが、彼の友人はこう言った。 「私はここにいる。」 ある少年が言った。 「俺は誰でもない。」 だが、ある少女はこう言った。 「なら、共に証明しよう。」 全てを終えて、少女は言った。 「これは紡がれた物語だ。」 そして赤髪の少女と、背中を合わせた。 「物語の終わりは、終演ではなかった。」 「もう一度」 「何度でも」 「繰り返そう」 「終わりはなく」 また幕が上がる。