世界の愛し子たる存在はある日突然現れた。無欠の王に支配されし世界を救う救世主として産まれた彼の者は全てに無償の愛を与え、全ての者から愛された。かの王を除いて。 かの王は救世主を消すためにありとあらゆる手段を用いた。毒を盛った。兵士をけしかけた。住んでいた村を焼いた。神たる権能を用いた。しかしその全てが無駄だった。 毒を盛ればその食べ物だけが一人でに崩れ、兵士をけしかければ愛を与えられ寝返り、村を焼けば雨が降り鎮火し、神たる権能を使えば何も起きず、彼の救世主が無傷のまま王の御前へと現れた。 彼の救世主は言った。 『嗚呼、世界に拒絶されし愚かな間の子よ。世界の意思を持って汝を封ず。そして我が愛を持って終わりを告げる』 救世主たる愛し子は王を封印した後、天へと飛び立ち慈愛を振り撒く天の星となった。