EXプレイ↓※本編クリア推奨 https://ai-battler.com/battle/da52ca9a-1955-480b-8b0f-ad3c9cfc2b36 ストーリー↓ ここは博麗神社、幻想郷の境である。 桜の様子も、愈々もって満開から狂い咲きへと、変化しようとしていた。 連日に近い程の花見も、徐々に新鮮味が薄れ、日常へと変化していた。 霊夢は、それが日常に近ければ近い程、また生活にとって無駄であればある程、それが風情である、という事を感得していた。 霊夢「花見はいいけどね」 幽々子「いいけど?」 霊夢「最近、亡霊が増えた」 魔理沙「もう、花見も幽霊見も飽きたぜ」 幽々子「みんな、久々の顕界(現世)で、浮かれてるのよ。 たまにしか出来ない観光だわ」 魔理沙「良かったな、この神社にも参拝客が来て。大勢。」 霊夢「でも、誰もお賽銭を入れていかないわ」 幽々子「幽霊は、誰も神の力なんて信じていないって。 神社なんかを巡るのは学生霊の修学旅行かなんかよね」 霊夢「やっぱり、祓おうかなぁ」 人が滅多に訪れない神社は、何時の間にか霊たちの観光スポットとなっていた。 そのとき、場違いな格好をした一人の人間が神社を訪れたのだ。 咲夜「こんな所にいた。亡霊の姫」 幽々子「私?メイド風情がこんな所まで何の用?」 魔理沙「こんな幽霊だらけの神社に人間とは、場違いだぜ」 霊夢「こんなとは失礼ね!」 咲夜「あなたが、ひょんな所でのん気に花見してるうちに、巷は冥界から溢れた幽霊でいっぱいだわ。 何を間違えたか家の近くまで来ていたから、あなたに文句を言うために探したのよ」 幽々子「私だって、ただひょんな所でお茶を濁しているだけじゃないわ。 もうすでに、冥府の結界の修復は頼んであるわ」 魔理沙「ならなんで、ひょんな所でのんびりしてるんだ? 帰れなくなるぜ?」 霊夢「ひょんなって何よ」 そして、また一人、亡霊姫をたずねてくる者がいた。 いや、一人ではなく、2分の1人かも知れないが。 妖夢「幽々子様!また、みょんな所に居て……。 それより大変です!」 霊夢「あなた、さっきの私達の会話聞いてたみたいね」 妖夢「?? とにかく、あの方に結界の修復を頼んだのに、まだ寝ているみたいなんですよ。」 幽々子「あいつは、冬は寝るからなぁ でも、もうとっくに春になってる気がするけど」 妖夢「春になったのは、地上ではまだ最近です」 魔理沙「あんたらの所為でな」 幽々子「じきに起きて来るわ。毎年の事じゃない」 妖夢「遅れる分にはいいんですけどね」 人間三人「あんまり良くない」 妖夢「ただ、代わりに変な奴が冥界に来ているんです。 あの方の、何でしたっけ? 手下? 使い魔? そんな様な奴が、好き勝手暴れてるんですよ。」 幽々子「そんなん、その刀ですぱっとしちゃえば?」 妖夢「まさか、滅相もございません。幽々子様の友人の使いだって言ってる者を、斬ることなんて出来ないですよ」 霊夢「なら、私が懲らしめてあげようか?」 咲夜「なら、私がすぱっと」 魔理沙「すぱっと」 幽々子「それなら、任しておきましょう」 妖夢「良いんですか?友人の使いですよ?」 幽々子「友人の使いは友人ではないわ」 霊夢「みんなが冥界に行ってくれるなら、私は行かなくてもいいわね」 咲夜「何言ってるのよ、私も忙しいの」 魔理沙「私はかまわないけど、みんなの代わりに行く気は無いぜ。 ここは一つ、ジャンケンで決めるってのはどうだ?」 霊夢「ありきたりね」 咲夜「ありきたりだわ」 魔理沙「ジャンケンで、後出しをしなかった奴が行く」 霊夢「それでいいわ」 咲夜「いいわよ」 三人「ジャ~ンケ~ン・・・」 三人は、薄くなった冥界との境を行き来し、何故か冥界の秩序を保つ羽目になっていたのだ。 三人が出かけている間も、亡霊の姫はここみょんな神社に居たり、いなかったりと、好きな様に生活していたのだ。 幽々子「それから、妖夢。使い魔じゃなくて、式神よ。 似たようなもんだけどね」 妖夢「幽々子様はなんでほったらかしにしてるんですか?」 幽々子「あら、庭の掃除は誰かに任せっきりですけど」 妖夢「みょん」 亡霊達はこの人間達に、本当の災妖は式神なんかでは無い事を喋らずに居た。一つの憂鬱である。