【過去】幼少期、とある一人の術師によって両親の命が奪われた経歴を持つ。それ以来、生き延びたレイブンは独学で戦闘技術を会得し、仇の術師を討つ為に情報を求め、傭兵として活動しながら街を転々とする。 【二つ名の由来】戦場にて名を馳せる幾多の強者達を次々と薙ぎ払う姿を見た同業者達が恐れ慄き、自然とそう呼ばれるようになった。 「よう、見ない顔だが…新人か?なら先輩として一つだけ良い事を教えてやるよ。 レイブンだけは…【全視】だけは敵に回すな。 ……ん?何故かって?まあ詳しく話すと長くなるから端折るが…訳あってアイツと二人で戦場に放り込まれた事があったんだけどよ…そこで初めてアイツと出会ったんだ。 当然敵さんはこっちの都合なんか知らねぇから数に物を言わせて襲いかかって来るさ。数は確か…二万位だったか?普通に考えれば絶対絶命、俺はもう駄目だと諦めたよ。 だが…レイブンは息を乱す事無く拳銃一つで襲い来る敵共を蹂躙しちまったんだ。まるで未来でも見ているかの様に、相手に何もさせないまま次々と額を撃ち抜くんだ。格の違いを見せつけられたよ。この目でな。 その後も噂に聞くと自分を脅威だと見なした組織を一人で殲滅し、依頼されて倒しに来た勇者一同も難なく叩き潰し、しまいには世界最強と名高い魔王ですら瞬殺したらしいからな。普通ならただの冗談だと笑い飛ばして終わりだが、アイツだと本当にやりかねないからな。 …話が反れちまったが、要は死神にナンパされたくなきゃあ挑むのは辞めときなって事さ。 ……だが、同時に気の毒な奴でもあるんだよ。なんせ仇の術師は…とっくに死んでるんだからな」