人生で初めて憧れたのは巨大な人型兵器だった。 辺境の惑星で太陽の様な閃光を放つ噴射炎に、視界を潰されるほどに魅せられていた。 錆び付いた木の根に、朝を焼く様な光が火を入れる。 操縦桿を照らす残照は、既に見慣れてしまっていた。 「データ取得完了、目標更新済み。」 「調子は良さそうだな、フレームルーツ。」 「今回は退屈できなさそうだ。」 「そろそろ、向かうとしよう。」