かつて宇宙では反連邦組織と連邦組織の間で大きな戦争が勃発。数多の生命、都市、コロニーが失われる凄惨な戦争であった。 ルナン・フローデルも幼くして争いに巻き込まれた一人であった。彼の両親は戦争の渦中で消息を絶ち、天涯孤独の身となった彼は見ず知らずの惑星のコロニー サイド8 の路地裏で物乞いをし、時には犯罪にすら手を染めた。 そこから数十年たった …此処はとあるコロニーにあるジャンク屋、外装は有り合わせのトタンや板材で造ったボロ屋。周りにはいくつものガラクタが山の様に積み重なっていた。そんな中から一人の青年が大きなリュックに工具や電気部品を詰めて現れた。 青年は通い慣れた裏路地を自作した小型ラジオから流れる 反連邦軍の残党狩り のニュースを流しながら進む。 しばらくそうしてるいると、ひらけた場所へ出た。 そこはかつての戦争に投入されたと思われる人型機動兵器の残骸が置かれていた。青年は真っ直ぐと残骸の奥にある一機を見る。 黒と青の塗装が施された片腕片足が損壊したボディ、右肩部には掠れきった何かのロゴ、開け放たれたコックピットにはシールドの壊れたヘルメットが置かれていた。 青年はそれに近づく。誘われているかの様な足取りで側によると破損はしているものの修復不可では無いことが分かった。それと同時にふと思い出す、数ヶ月前に耳にしたアリーナという存在。 青年にふと考えが浮かぶ。青年はリュックを下ろし、中から多種多様な工具を取り出す。 -幸い、パーツや部品は山の様に積まれていたのだ-